そういえばそろそろあれが更新されていてもおかしくないな、
と 思って見に行ったらほんとにありました。
ftp linux Sony-PS3
来てます。 CELL-Linux-CL_20070817-ADDON


まず今回の大きな更新は カーネルが 2.6.23-rc3 になった ことです。
今まで 2.6.21-rc7 だけでなく 2.6.16 も含まれていましたが、
2.6.23-rc3 一本になりました。

2.6.23-rc3 では、あの shutdown/reboot できずに止まってしまう問題も
Wireless 接続できない制限も直っているようです。


さらに、ADDON-CD で特別に用意されていた Fedora のインストール
機能が無くなりました。

これはディストリビューション側の通常のインストーラで PS3 対応に
なったので、わざわざ用意する必要がなくなったためです。

対応ディストリビューション一覧は

 doc/HowToUsePS3Linux.html

に書かれているとのこと。見てみると下記3点が載っています。

・Fedora 7
  http://fedoraproject.org/
・Gentoo LiveCD(Beta)
  http://www.gentoo.org/proj/en/base/ppc64/ps3/
・Ubuntu 7.04
  https://help.ubuntu.com/community/PlayStation_3

もちろんここには載って無いけど YDL もあるし、他にも探せば
対応ディストリビューションがいろいろでてくるでしょう。


注意点は、これまで使われてきた ps3 オリジナルコマンド群
(ps3pf-tool) の名前が変更になったことです。

ps3videomode → ps3-video-mode
boot-game-os → ps3-boot-game-os
other-os-flush-util → ps3-flash-util

特に ps3videomode と boot-game-os は使用頻度が高いので要注意です。

各種ディストリビューションに反映されるのはいつになるかわかりませんので、
今後しばらくはとりあえず新旧両方の名前で試すと良いかもしれません。


すっかり Folding@Home にはまってしまい、PS3 はフル稼働状態でした。
Folding@home
Folding@home 熱いけど静かな戦い
その間に PS3 Linux も動きがあって、本体のファームウエア更新でインストール
手順が簡略化されたり、ADDON CD も 20070425 のあとにさらに 20070516 が
登場して Fedora7 対応となりました。更新のために PS3 Linux を再 install
してみます。
新ADDONCD 20070425

インストールにあたって下記のサイトを参考にさせていただきました。
FIXSTARS: PS3にFedora 7をインストールする
CellFanWiki


●Fedora7 の Install 手順のメモ

(0) 前準備

 ・PS3 のファームウエアは最新にしておく
 ・PS3 のネットワーク接続は 無線LAN ではなく有線LAN にしておく
    無線 LAN 設定は GAME-OS と Linux では別物であるため
 ・PS3 に繋げるための USB キーボードと USB マウスを用意しておく
 ・720p 以上の解像度の TV。(SD でも install できるが今回は説明しない)
 ・PS3 本体の HDD バックアップ用のメディア (必要に応じて)
 ・DVD-R を作れる PC

 などがインストール時に必要になることがあります。


(1) Fedora7 install 用 DVD の入手

 Fedora7 の PPC 版 DVD を入手して DVD-R に焼いておきます。iso イメージ
 として書き込みます。

 入手はこの辺
  ・Fedora Project : Torrents
  ・Fedora Project : Mirrors

 Mirror サイトから落とす場合は下記の場所です。
   releases/7/Fedora/ppc/iso/F-7-ppc-DVD.iso


(2) 20070516 版の otheros.bld のインストール

 二通り方法があるので都合の良い方法を用います。
 過去に一度 PS3 Linux を install したことがあっても、otheros.bld はまた
 新たに入れなおす必要があります。

 ◎ADDON CD を使う方法
   ADDON CD (PS3 Linux Distributor's Starter Kit) の
   「CELL-Linux-CL_20070516-ADDON.iso」をダウンロードします。
   iso イメージとして CD-R に焼いておきます。

   PS3 のドライブに入れて、PS3 のメニューから
     設定 → 本体設定 → 他のシステムのインストール
   を実行します。CD-ROM 内のファイルを認識したらインストールを行います。


 ◎他のメディアを使う方法
   CD-R を焼かずに直接 otheros.bld をインストールしても構いません。
   USBメモリや SDカード、iPod などのマスストレージ対応デバイスなど
   PS3 で認識できるならどんなメディアでも使えます。

   20070516版 ADDON CD の「\PS3\otheros」フォルダから、もしくは
   FIXSTARS のミラーサイトから otheros.bld をダウンロードします。
   CELL-Linux-CL_20070516-ADDON

   メディアの指定フォルダにコピーします。フォルダ構造は次のようになります。
    \PS3\otheros\otheros.bld
   
   PS3 上で
     設定 → 本体設定 → 他のシステムのインストール
   と選択して、メディアの中のファイルをインストールします。


(3) PS3 へのインストール場所の確保

 今回は PS3 本体の HDD にインストールしました。外部 HDD へインストール
 する場合はパーティション分割やフォーマットはおそらく不要でしょう。
 まだ実験していないので外部 HDD へのインストールは今回は説明しません。

 本体 HDD にインストールする場合、Linux 用のスペースを作成する必要が
 あります。すでにパーティションを分割してある場合はこの手順は不要です。

 方法は次の通りです。

  1. 本体HDD 内容のバックアップ
      設定 → 本体設定 → バックアップユーティリティ

  2. パーティション分割 (フォーマット)
     設定 → 本体設定 → フォーマットユーティリティ
     カスタム → パーティション選択

  3. バックアップ内容のリストア

 バックアップやリストア、パーティション分割などはすべて PS3 のメニュー
 から行うことができます。セーブデータなど重要な情報は、コピー可能なもの
 だけでも他のメディア等に複数保存しておくことをお勧めします。

  参考ページ
  ・PS3 の HDD バックアップ方法の実験
  ・CellFanWiki: HDDの分割はどれを選べばいい?


(4) インストーラの起動

 先に PS3 に USB キーボードと USB マウスを繋いでおいてください。

 (1) で作った DVD を PS3 のドライブに入れて、PS3 のメニューから

   設定 → 本体設定 → 優先起動システム

 を選んで「他のシステム」に切り替えます。すぐ起動するかどうか聞かれるので
 そのまま他のシステムを起動します。

 ブートローダーである「kboot」が起動します。
 プロンプト「kboot:」が表示されたらキーボードから次のように入力します。
 DVD を読み込んで Fedora 7 のインストーラが起動します。

   linux video=720p

 この手順は下記サイトをそのまま参考にしました。
 ・FIXSTARS: PS3にFedora 7をインストールする


(5) Fedora7 インストール

 最初にメディアのチェックをするかどうかきかれるので「skip」します。
 GUI のインストーラが起動したら以後の操作はマウスです。

 最初に Install 言語の選択画面になるので日本語を選びます。
 次から説明は日本語になります。

 パーティションは内蔵 HDD が選択されているので、そのままインストールを続け
 ます。パーティションの中身を消すかどうか聞かれたら「はい」。

 "メモリが足りないので直ちにパーティションを書き込んで swap を作成する~"
  という内容のダイアログが表示されるので「はい」

 ネットワークデバイスは自動で選ばれているので「DHCP の自動設定」そのまま
 にします。(設定変更が必要なら必要に応じて変更してください)

 タイムゾーンは「アジア/東京」

 rootパスワード入力には、自分で任意のパスワードを登録します。
 「確認」にも同じものを入れます。

 パッケージ選択画面になります。

   ・オフィスプロダクティビティ
   ・ソフトウエア開発
   ・webサーバー

 とりあえず 3つともチェックを入れました。HDD 容量と用途に応じて必要な
 ものを選択してください。

 このあとインストールが始まります。

  昔の ADDON CD を使ったテキストベースのインストールスクリプトと違い、
  暗転のまま止まることもなく、進行具合が一目でわかって安心です。
  特にはまりどころも無さそうです。

  このインストール作業は非常に時間がかかるのでここでひたすら待ちます。

  Windows の OS インストールに比べるとずっと時間がかかります。
  おそらく OS だけでなくアプリケーション等も全部含まれているからでしょう。
  Office や VisualStudio などもまとめて入れているようなものです。


(6) 初回起動設定

 延々待って、インストールが終了するとディスクがイジェクトされます。

 ここで再起動を促されて「再起動」ボタンを押します。しばらくして途中で画面が
 止まってしまいます。電源ボタンを押しっぱなしにして電源を切ってください。
 「ピッ」という音が2回聞こえるまで押しっぱなしです。
 少々間をおいて、また電源を入れ直します。

 電源を入れなおすと Fedora 7 が起動し初期化と残りの設定が始まります。

 ファイヤウォール画面になるので使用するサービスにチェックを入れておきます。
 今回は下記のものにチェックを入れておきました。

  SSH
  Samba
  Secure WWW
  WWW

 SELinux はとりあえずデフォルトのままにしておきます。

 日付と時刻もそのままです。

 Hardware Profile もデフォルト(Do not send)を選びました。

 ユーザーの作成画面でログイン用のユーザー名を入力し、パスワードも設定します。

 サウンド設定も、そのままできちんと音が出ているのでそのままです。

 これで「終了」です。


(7) ログイン画面と更新

 (6) で作成したユーザー名とパスワードでログインします。
 右上のアイコンが全部揃うまで待ちます。

 システム → 管理 → ネットワーク

  パスワードをきかれるので (5) で登録した rootパスワードを入れます。
  DNS タブの「ホスト名」で PS3 のマシン名を設定します。

 システム → シャットダウン
 で再起動します。

  ps3fb_~ と表示された後やはり止まるので、電源ボタン長押しで切ってから
  少々間をおいて、また電源を入れなおしてログインします。

 ログインしてしばらくすると更新を促されるので、更新しておきます。
 これも結構時間がかかります。終わったらまた再起動。


(8) PS3 独自のこと

 起動時の解像度の変更は /etc/yaboot.conf を書き換えます。
 ・FIXSTARS 解像度設定

 PS3 本来のゲーム画面に戻るには /sbin/boot-game-os コマンドを実行します。
 アプリケーション → システムツール → 端末
  $ su
  # /sbin/boot-game-os

 このコマンドは「優先起動システム」を PS3 に切り替えてから reboot します。
 やっぱり途中で止まるので電源を切って入れなおします。

 Linux に切り替えるにはやはり優先起動システムを他のシステムにします。


新しい ADDONCD イメージがダウンロードできたので、ドキュメントで
変更点などを簡単に確認しました。

・Fedora Core 6 ベースに変更
  新たなインストーラで入れなおす必要あり。
  X Window 等の不具合は修正されている。
  Cell SDK 2.1

・kboot の格納場所が変更
  CD からインストールが可能になった

・本体のファーム バージョン v1.60 以降が必要

  ファーム v1.60 の変更点
   ・OtherOS インストーラが不要になった(内蔵になった)
   ・HDDパーティション分割しなくても BootLoader のインストールが可能に
     Live Linux CD で HDD を使わない起動が可能になった
   ・XMB の他のシステム選択ですぐ再起動できる
   ・Linux で WiFi が使える

・kboot の conf 検索の仕様変更

・WiFi 対応

・不具合修正

・kernel 2.6.21-rc7 の追加(2.6.16より制限あり)

・ドキュメント更新その他

詳しくは CD イメージ内の CHANGES-j.txt や README-j.txt を参照してください。
以前できなかったことができるようになっていたりと、さまざまな改善(仕様変更)
があるようです。
特に起動方法やインストール手順などの変更(簡略化)があるので、
これからインストールする場合は古い解説記事やノウハウ、知識
などが必ずしも参考にならないかもしれません。

その分いろいろ不具合が直っていたり手順が減っていたりするので、
以前より楽になっていると思われます。


FIXSTARS の PLAYSTATION3 Linux Information Site によると
新しい ADDON-CD (PS3 Linux のための CD イメージ 20070425 版) がリリース
されているそうです。
またファームウエアバージョン 1.60 以降&新カーネルを使うことで
PS3 Linux でも無線LANが使えるようになったそうです。
まだ詳しく確認していませんが、無線LANとはおそらく
60GB モデル内蔵の 無線LANインターフェースのことでしょう。

カーネルのバージョンがあがっているのであれば、20GB モデルでも
USB アダプタの 無線LAN も、種類によっては使えるようになっている可能性が
あります。ただ Linux 上での無線LAN アダプタの使用はドライバの問題があるので
過度な期待はまだしない方が良いかもしれません。

内蔵HDDにパーティションを切らなくても外部メディアから起動できるように
なったりとか、ファームのバージョン v1.60 は Linux 関連では結構大きな
更新だったようですね。


購入直後でまだ何もしていない PS3 でも、
ファームのバージョンを v1.60 にあげるだけで
本体設定メニューに

・「他のシステムインストール」

が現れることを確認しました!
選択すると HDD 領域が必要、みたいなことを言われますが
そのままメディアの検索に進みます。
(関連: PS3 Linux きた!v1.60ファームで起動改良!

Linux のインストールや起動に HDD 分割は必須ではなく、
DVD/CD-ROM や USB メモリ、USB ハードディスクへのインストールと起動が
可能でしょう。


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