欲しかったのは端末ではなくてサービスです。
今まで PDA 系を買った動機は、端末の魅力がすべてでした。
W-ZERO3[es] と同じ代わり映えの無い WindowsMobile5.0 を搭載しており、
サイズも大きくて通話もできない EM ONE を買った理由は
ずばり「高速な回線」が欲しかったからです。

でも使っているうちに EM ONE は使えるマシンだと気がつきました。
過度に期待しなかったせいもあるのですが、これは結構良いかもしれません。


●ポケットPC端末の些細な欠点と ZERO3[es] を最高だと思ったわけ

PDA として PocketPC 機を使い出したのは初代 iPAQ からです。
大ヒットしたこの PDA は CPU に StrongARM を搭載しており、
圧倒的な速度と拡張性で PocketPC のスタンダードになりました。

その後新機種が出たり、新OS になったりでいくつかの PDA (PocketPC) を
使ってきました。だけど基本的なスタイルはどれも同じで操作性も
そんなにかわりませんでした。


・電源ボタンの操作しやすさが必要

 PalmTop タイプの PDA は前面にボタンがありタッチパネルを備えています。
 そのためかばんやポケットに入れる際、誤動作を防ぐにはいちいち電源を
 切る必要がありました。

 取り出して使いたい場合は電源を入れて、しまう前に電源を切ります。
 電源ボタンは押しやすい方がよく、PocketPC の多くは独立したボタンに
 なっています。


・電源ボタンの反応の鈍さ

 間違って電源をつけた場合、または電源をつけたあとすぐ思い直して
 かばんにしまおうと思った場合はすぐに電源を切りたいものです。
 だけどこれがうまくいきません。

 電源を ON にしたあと数秒は、各種デバイスの認識等に時間がかかり
 その間電源が切れないようになっているからです。
 何度ボタンを押しても反応しないし先行入力もききません。
 反応しないのであわてて連打していると、うっかり電源が切れたのにすぐ
 また入れてしまうこともありました。

 逆に、電源を切ったけどすぐまた使いたいという場合も、電源が切れて
 いるので、実際に使えるようになるまで若干待たされることになります。


・W-ZERO3[es] の良いところ

 W-ZERO3[es] は、スライド式のキーロックボタンを備えることで電源
 周りの欠点を克服してしまいました。

 (1) スライド操作による確実な先行入力
   ハード的なスライド操作は、スイッチがどの位置にあるかによって
   目的が決まります。実際の動作までラグがあったとしても確実に
   操作できますし、人間は完了を待つ必要がありません。

 (2) 電源を切らなくていいという快適さ
   せっかく AutoPower OFF があっても、電源をすぐ切らなければいけない
   理由は誤動作を防ぐためでした。画面に何かものがぶつかっていれば
   AutoPower OFF してくれない可能性もあります。

   W-ZERO3[es] はすぐにキーロックだけできるので、時間のかかる
   電源切断をせずにすみます。ロックだけしておけば一定時間後に勝手に
   電源が切れます。

   またポケットにしまった直後にやっぱりもう一度データを見たいと
   思ったら、AutoPower OFF 前ならロックを解除するだけですぐ
   操作できます。電源 OFF までに余裕(バッファ)があることで、
   人間の気まぐれな判断に対するレスポンスが向上しているわけです。


・W-ZERO3[es] カーソルキーの使いやすさ

 昔はタッチパネルのみの PDA もありましたが、PocketPC ではカーソルキーが
 標準搭載されています。だけど携帯電話のボタンに比べると、自分が使ってきた
 機種では操作性が劣るものが多かったように思います。
 スマートフォンとして携帯電話と同じ土俵に立ってようやく、ボタンの
 シビアな操作性も重要視されるようになってきたのではないでしょうか。


なので W-ZERO3[es] は、携帯電話の視点でみると「うーん」な部分もあるけれど、
PocketPC 機種としてみれば欠点が克服されて非常に使いやすくなっているわけです。
便利な PocketPC 機種としてたいへん気に入って使っていました。


さて EM ONE はというと、W-ZERO3[es] ですごい良い! と思った部分を必ずしも
引き継いでいません。
だけど使っているとまた違う別の良さがありました。

(続く)