2009年初の新しい SDK です。
大きなトピックは Direct2D/DirectWrite の Technical Preview が含まれたこと。
Windows7 beta + Windows7 SDK beta でないと試すことが出来なかった
Direct2D / DirectWrite が Vista でも使えるようになりました。
ドキュメント類は以前から MSDN に上がっているのでそちらを参照することになります。
インストールによって d2d1_beta.dll, dwrite_beta.dll が入りました。
これでおそらく D2D/DWrite だけなら Windows7 SDK が無くてもテストできると思います。
ヘッダ類もこちらの方が新しいようです。コメントが増えて新しい定義もあります。
その他 DXGI1.1 も入りました。元々ヘッダは含まれてましたが、dxgi_beta.dll / lib が
追加されてドキュメントも統合されたようです。
Direct3D11 TechPreview の方はあまり大きな変化があったようには見えませんが、
細かく変更が入っています。
たとえばヘッダには CD3D11_RECT, CD3D11_DEPTH_STENCIL_DESC,
CD3D11_BLEND_DESC 等のヘルパークラスが多数追加されているようです。
Direct2D と同じようにデフォルト値による初期化がサポートされています。
デフォルト値を示すオーバーロード用の type は CD3D11_DEFAULT です。
マニュアルでは Shader Model 5 の Attributes に attrib, maxtessfactor,
earlydepthstencil が追加。Intrinsic Functions には
countbits, EvaluateAttributeAtControid, EvaluateAttributeAtSample
が増えています。
またヘッダを見ないと使い方が分からなかった D3DCompiler のマニュアルも入りました。
Shader の項目には Reflection 関連のインターフェースが追加されています。
このあたりヘッダを見てもかなり手が入っていることが分かります。
まだ Effect (fx) はありませんが進展は見られます。
その他マニュアルには載ってませんが D3D11_CREATE_DEVICE_BGRA_SUPPORT
も目新しいところです。
関連エントリ
・Direct2D (7) Tessellate の 2
・Direct2D と Direct3D10.1 の下位互換
・Windows7 リモートデスクトップと Direct3D
・Direct3D11/DirectX11 (18) GPU を使ったアウトラインフォントの描画の(6)
・Direct3D11 Technical Preview D3D11の互換性、WARP Driver