月別アーカイブ: 2009年1月

Windows ノート PC の backlight の明るさ変更方法

backlightwin を作るときに調べたもの。

MSDN IOCTL_VIDEO_QUERY_SUPPORTED_BRIGHTNESS

LCD デバイスを open します。

HANDLE	hlcd= CreateFile(
		_T("\\\\.\\LCD"),
		GENERIC_READ|GENERIC_WRITE,
		FILE_SHARE_READ|FILE_SHARE_WRITE,
		NULL,
		OPEN_EXISTING,
		0,
		NULL );

バックライトを何段階に調光可能か調べます。

const DWORD	levelbuffersize= 256;
unsigned char	levelbuffer[levelbuffersize];
DWORD		levelCount= 0;
DeviceIoControl(
		hlcd,
		IOCTL_VIDEO_QUERY_SUPPORTED_BRIGHTNESS,
		NULL,
		0,
		(LPVOID)levelbuffer,
		levelbuffersize,
		&levelCount,
		NULL
	);

levelbuffer にはバックライトの明るさテーブルが返ります。
たとえば VAIO type P なら 9 段階に調整可能で、levelbuffer には 9 個の値が
返ります。内容は下記の通り。

4 16 28 40 52 64 76 88 100

バックライトの明るさが 4% から 100% まで、上記の刻みで変更できることを意味
しています。levelCount は返したパラメータのサイズなので、結果として調整可能な
段階に等しくなります。

デバイス(PC)によってこの値も刻み方も変わるようです。
明るさの値 (DISPLAY_BRIGHTNESS の UCHAR ucACBrightness など) は unsigned char
を使うため、テーブルも最大 256 まで。
でも 0~100% の値だから 102 以上のサイズに意味があるのかどうかわかりません。

現在の明るさの読み出し。

DWORD	bytereturn= 0;
DISPLAY_BRIGHTNESS	bright;
DeviceIoControl(
		hlcd,
		IOCTL_VIDEO_QUERY_DISPLAY_BRIGHTNESS,
		NULL,
		0,
		(LPVOID)&bright,
		sizeof(DISPLAY_BRIGHTNESS),
		&bytereturn,
		NULL
	);

bright.ucACBrightness, bright.ucDCBrightness に現在の明るさが入ります。
明るさは IOCTL_VIDEO_QUERY_SUPPORTED_BRIGHTNESS で読み出したテーブルの
通り、必ず 4 , 16, 28, … 100 の値のどれかになります。
ucDisplayPolicy は現在 AC か DC なのかフラグが設定されるはずですが、
VAIO type P では常に 2 (DC power) が入っています。

明るさを変更する場合。

DeviceIoControl(
		hlcd,
		IOCTL_VIDEO_SET_DISPLAY_BRIGHTNESS,
		(LPVOID)&bright,
		sizeof(DISPLAY_BRIGHTNESS),
		NULL,
		0,
		&bytereturn,
		NULL
	);

IOCTL_VIDEO_QUERY_DISPLAY_BRIGHTNESS で読み出した構造体をそのまま
書き換えて渡せばよいはずです。ucDisplayPolicy のフラグが 3 なら DC/AC
両方を意味するため、より確実に変更が可能となると思われます。
VAIO type P の場合そのままで大丈夫でした。

backlightwin v1.00

本当はボリューム変更や HID のキー周りも調べたのですが、結局何もしなくても
画面表示がないだけでボリューム変更のショートカットは有効でした。

関連エントリ
VAIO type P Windows7 beta とバックライト調整など

キーボードの話

小型キーボードはたとえキーピッチが小さくなっても等幅の方がタッチタイプ
しやすいという仮説

VAIO type P のキーボードは十分な広さが確保されており、詰まったキーも少なく
押しやすく出来ています。
たまに右側 [_] のキーを押し間違えることがあるのは、おそらく直前まで 1年間
使ってきた EeePC にすっかり手がなじんでしまっているからです。
EeePC のキーボードはさらに横幅が狭く、変形している記号キーも type P より
1列分多くなっていました。

その前に使っていた Let’s note R4 もそうだったし、小型のキーボードでは右側の
記号部分の幅が狭く変形しているものが少なくありません。

キーのタイピングは人によって異なるし好みもやり方も多数あると思いますので、
今回はあくまで個人的な内容のお話となっています。

●小型キーボード

こちら でも触れたように、キーボードはすべてのキーが等幅であれば
全体のスケールが小さくなっても意外にタッチタイピング出来ることがわかりました。
もちろんあくまで個人的な感想で、個人的な経験からの判断です。

その昔、普段記号キーも見ないで打っていたのでキーボードに結構拘っていました。
ノートPC もデスクトップと同じサイズでないと打てない、とか思い込んでいたし。

これなら打てる! とかなり気に入ったのが MobileGearII MC/R700 で、すぐに電源が
入って使える便利さに魅了されてその後すぐに MC/R530 を購入。
キーピッチは小さいもののすべてのキーが等幅でしっかりしており、非常に打ちやすい
ものでした。
最初から Ctrl/Caps Lock を交換する機能もあったし、ATOK も入っていたし、IME の
キー割り当ても変更できたのでカスタマイズ性も申し分ないです。

Jornada680~ はさらに一回り以上小さいハンドヘルド PC です。
小さいながらもキーは電卓ボタンではなくノートPC と同じ形をしています。
店頭で Jornada720 触ってみたらぎりぎりだけどホームポジションに全部の指が乗る
ことを発見。
キー配列は等幅で必要なキーがそろっており配列も自然。一部異なっている部分も
カスタマイズで変更可能な範囲でした。
入力はタッチタイピング可能で、議事録なども内容をそのまま記録しつつ、かつ
タイプしながら内容を整理してまとめられるくらいに余裕で打てました。
MobileGearII MC/R530 と Jornada720 は本当に長い間使い込んでいます。

それ以降ここまで使えた小型キーボードにはあまり出会っていません。
小型化のためにキーボードが変形していて、一部キーが他の場所にあったり部分的に
幅が狭くなっていたりするとなぜかだめなのです。慣れるまで非常に時間がかかるし、
慣れてもデスクトップ PC の普通のキーボードを使うときに間違えるようになるし。

●タッチタイピング

タッチタイプできるかどうかの境目は「知識」にあると考えています。
どこに手を置いてどの指にどのキーを割り当ててどうやって指を運んで戻すのか、
これらの基礎知識がないままキータイプを続けてもあまり上達しません。

見ないのにキーを打てるからくりは、すべてのキーをホームポジションからの
相対位置で覚えるからです。
重要なのは必ずホームポジションに手を置いておくこと。

ホームポジションから打ちたいキーに指を出し、一文字タイプしたらできるだけすぐ
ホームポジションに戻す。
この動作が基本で、あとは徐々に上達するごとにホームポジションを経由しない
指の運びを、おそらく決まったフレーズの組み合わせで覚えていくのだと思います。

たとえば [Y] のキーを押した状態から他のキーへ指を運ぶ動作はキーの数だけ存在
します。
この指の運びを、最初からすべてのキーの組み合わせの数だけ覚えるのはちょっと無理。

だけど常にホームポジションに戻ることで、各キーへの指の運びを1つだけ覚えれば
確実にキーを探せるというわけです。

●小型キーボードとタッチタイプ

小型キーボードでキーピッチが詰まった場合も、とりあえず形だけホームポジションに
手が乗れば何とかなります。
サイズが違うためキーの位置も変わっているはずですが、すべて等幅なら比較的容易に
補正することが出来ます。

それは指を出す方向は一緒だから。
伸ばす距離が変わるだけでキーの位置のあたりが比較的容易に付けられるというわけです。

だから一部のキーだけ変形してキーピッチが狭くなっていたりすると、指を運ぶ角度
が変わってしまいます。あるはずの方向に無意識に手を伸ばしても、キーを探すことが
なかなか出来ないのではないかと考えられます。

1. キー配列が変わっていて一部のキーが別の場所に移動している場合
  そのキーの位置は完全に独自に覚え直し

2. 一部のキーだけキーピッチが変わっている
  そのキーに対して指を伸ばす方向と距離が変わってしまう
  角度と距離の両方に対して補正が必要。

3. 全部等スケールで小さくなった場合
  キー間の距離が違っていても指を伸ばす方向は合っている。

よって 3つのケースでは、全部のキーが等幅の方が一番覚え直すこと、補正する部分が
少なくて済むのではないかと考えられます。

あくまで数字や記号キーを含めてすべてのキーをタッチタイプで入力する前提です。

同じ理由から、EeePC や ELECOM TK-UP84CP 等のように数字の段が微妙に左に
ずれているキーボードは、数字の入力でかなりタイプミスしました。

またせっかく登場した Happy Hacking Keyboard Professional の日本語版も、
最下段 Z X C~ の段が左にずれているので購入を躊躇してしまいます。(悔しい)

・最低限キー配列がそのままであること (シグマリオンや LOOX U のようにキーの位置が移動していない)
・キーピッチを小さくするなら全部まとめて小さくする (部分的に変えない)

これが個人的には理想の小型キーボードです。
だから HTC Shift はかなり気になる存在なのです。

おそらく英語キーボードのスペースに無理矢理日本語キーボードを押し込めた事情が
あるのだとは思います。
それでも全部のキーが等幅な小型キーボードも出して欲しいと切望します。

関連エントリ
VAIO type P Windows7 beta とバックライト調整など
DHARMAPOINT キーボード
Bluetooth キーボード Rboard for Keitai RBK-2000BT2
emobile EM-ONE 改造その2 ([es]もOK)
emobile EM・ONE USBキーボードの改造
東プレ Realforce 買った!

Debian lenny でポータブルな Subversion Server を作る

Debian (lenny) を使った設定メモ
Subversion が使えるところまで

●準備

Debian — The Universal Operating System

左側の CD ISO images から “testing” distribution をダウンロード。
必要なのは debian-testing-i386-CD-1.iso だけ。

●VirtualBox

今回は VirtualBox 2.1.2 を使っています。

VirtualBox

(1) 仮想マシン作成
  新規→ OSタイプ Linux / Debian を選択 → RAM default の 256MB

(2) 仮想ハードディスク
  新規 → 可変サイズのストレージ
    → 容量必要に応じて(今回はdefault 8GBを選択) → 完了

swap を使うなら、swap 専用に仮想ハードディスクを分けて作成しておいた方が
良いと思われます。

(3) 作られた仮想マシンを選択して「設定」
   CD/DVD-ROM
     → CD/DVD ドライブのマウントにチェック
     → ISOイメージファイルを選択
     → 仮想メディアマネージャに debian-testing-i386-CD-1.iso を追加&選択
   ネットワーク
     → 割り当てを「NAT」から「ホストインターフェース」に変更

1.x の時はコマンドラインで設定が必要だったので、ネットワーク設定は以前より
簡単になっているようです。

(4) キーボードの確認
   キーボードに右 Control キーがあるならそのままで OK
   もし無いなら、メニューのファイル→環境設定→入力
     ここでホストキーを別のキーに変更しておく

(5) 起動
   マウスがキャプチャされた場合(マウスカーソルが消えた場合)は、右 Control
   キーで復帰することをあらかじめ覚えておきます。
   (4) でキー割り当てを変更した場合はそちら。

●Debian install

(1) 起動した画面で「Install」選択
   言語選択 日本語 → あとはインストーラに従う

インストーラのメッセージや手順は etch と同じです。
(PS3 やっぱり Debian 再インストールメモ)

(2) 以下手順

スワップは設定しない方針で。必要になったら別の仮想ハードディスクを作って
割り当てる。または仮想マシンに割り当てる物理メモリ量を増やす。

キーボード配置の選択
  日本 (106 キー)

ネットワークの設定
  ホスト名: 任意
  ドメイン名: 任意

ディスクのパーティショニング
  手動
	→ "IDE1 マスタ (hda) - 8.6GB VBOX HARDDISK" を選択
	→ 「新しいパーティションテーブルを作成しますか?」 はい
	→ "基/論 8.6GB  空き領域" を選択
	→ "新しいパーティションの作成" を選択
	→ サイズ 8.6GB のまま、続ける
	→ "基本パーティション" を選ぶ
	→ マウントポイントが / なっていることを確認して
		"パーティションのセットアップを終了" を選ぶ
	→ "パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み"
	→ スワップがないと怒られるけど無視 (いいえ を選ぶ)
	→ 書き込みの最終確認が出るので「はい」

root のパスワード、ユーザーアカウントの設定

パッケージマネージャの設定
  別の CD や DVD を検査しますか?: いいえ
  ネットワークミラーを使いますか?: はい
	ミラーを選ぶ
  Debian パッケージ利用調査に参加しますか?: いいえ

ソフトウエアの選択
  デスクトップ環境のチェックを外して、ウェブサーバとファイルサーバを追加
    [ ] デスクトップ環境
    [*] ウェブサーバ
    [ ] 印刷サーバ
    [ ] DNS サーバ
    [*] ファイルサーバ
    [ ] メールサーバ
    [ ] SQL データベース
    [ ] ラップトップ
    [*] 標準システム
  続ける

samba server
  ワークグループ/ドメイン名: 任意
  DHCP から WINS 設定を使うよう smb.conf を変更しますか?: はい

GRUB ブートローダのインストール
  マスターブートレコードに GRUB ブートローダをインストールしますか?: はい

インストールの完了
  メニューの デバイス → CD/DVD-ROM マウントの解除
  続けるを選択し再起動、しばらく待つと login: プロンプトになる。

●Debian の設定

(1) root でログインして ssh を入れる

コンソールでそのまま続けても構いませんが、日本語がでないしテキストのコピペが
出来ないので ssh 入れて putty 使います。

# vi /etc/apt/sources.list

deb cdrom:[Debian GNU/Linux testing _Lenny_ – Official Snapshot i386 CD Binary-1 20090119-04:20]/ lenny main
の行をコメントアウトします。先頭に # を付ける。

# apt-get update
# apt-get install ssh

文字化けしてるけど気にしない。何か聞かれるので Y

# vi /etc/dhcp3/dhclient.conf

send host-name “ホスト名”

send host-name の行のコメントを外してホスト名(サーバー名)を書き込む。

終わったらログアウト

PuTTYjp
puttyjp を起動して、ウィンドウ→変換→文字セットを「UTF-8(CJK)」に変更
ホスト名を入れてログインする

(2) サーバーの設定

以後 root 作業です。

# vi /etc/samba/smb.conf

[homes] の read only を no に変更
read only = no

# smbpasswd -a USER

ユーザーを追加してパスワード登録。(‘USER’ は作成した個人アカウント)
これでファイルなどの転送が Windows の explorer からできます。

# apt-get install subversion
# apt-get install libapache2-svn libapache2-mod-encoding

dav_svn の設定はマニュアルを参考にします。

# more /usr/share/doc/libapache2-svn/README.Debian

/etc/apache2/mods-available/dav_svn.conf を見よ、と 1行しか書いてなかった。

# cd /etc/apache2
# vi mods-available/dav_svn.conf

下記の行のコメントを外す (必要に応じて書き換える)


  DVA svn
  SVNPath /var/lib/svn
  AuthType Basic
  AuthName "Subversion Repository"
  AuthUserFile /etc/apache2/dav_svn.passwd
  Require valid-user

SVNPath の代わりに SVNParentPath を使うと複数のリポジトリを指定出来るように
なるとのこと。Windows の apache2 で dav_svn を設定するとこちらになるので
前から違うなと思ってましたが、、ここにありました。

# a2enmod auth_basic authn_file
# htpasswd -c /etc/apache2/dav_svn.passwd USER

Basic 認証のユーザー登録。’USER’ 部分は置き換えてください。

リポジトリ作成。(既存のリポジトリをコピーして使うなら不要)

# svnadmin create /var/lib/svn

ポート番号などの設定を変えるなら次も書き換える。変更しないなら不要

# vi ports.conf
# vi sites-available/default
# vi sites-available/default-ssl

SSL の設定はやはりマニュアルを参考にする。

# zmore /usr/share/doc/apache2/README.Debian.gz

設定方法が書いてありました。手順通りに実行してみます。

# apt-get install ssl-cert
# make-ssl-cert generate-default-snakeoil –force-overwrite
# a2ensite default-ssl
# a2enmod ssl
# /etc/init.d/apache2 restart

これは self-signed のみのサンプルです。必要に応じて変更してください。
今回の用途は家庭内サーバー用。

(3) 確認

PC や他のマシンのブラウザで確認します。うまくいけば次の通り。

http://作成したサーバー/svn
https://作成したサーバー/svn

ユーザー名とパスワードが必要。空のリポジトリが表示される。

関連エントリ
PS3 やっぱり Debian 再インストールメモ

VAIO type P の画面と解像度

画面は 8インチながら 1600×768。
普段デスクトップ PC で使っている PC モニタと横解像度が同じでフォントを最小に
すると、目に痛いくらい広い。でも文字のサイズは VGA の WindowsMobile 端末でも
これくらいだし、本当に痛いのはグレア液晶のせいかも。

近距離で凝視するスタイルには向かないので非光沢フィルタを貼ってみます。
12.1 インチ液晶用フィルタの短辺がちょうどぎりぎり横幅に一致しました。
細長く切って液晶面だけ覆うように貼りましたがこれは少々失敗。

type P は液晶面がフラットで周囲との段差がなく液晶の枠部分にもうつり込みが
あります。もっと大きめに切って貼った方が良かったかも。
なお枠部分は、本体の色によってうつり込みの印象が異なるかもしれません。
ちなみに黒。

●解像度の計算

ドット(ピクセル)密度を計算してみました。
簡単に求めるには次のようにします。

sqrt( 横 ^2 + 縦 ^2 ) / インチ

画素が正方形という前提ですがこれで dpi (ppi) になります。
実際に定規で測ったり、カタログに載ってる ppi と比べたところほぼ一致するので
これで問題なさそうです。
たとえば type P の 8インチ 1600×768 なら

sqrt( 1600 ^2 + 768 ^2 ) / 8

これを google の検索欄にコピペすると結果が出ます。
実例 sqrt( 1600 ^2 + 768 ^2 ) / 8

> sqrt((1 600^2) + (768^2)) / 8 = 221.846794

だいたい 222ppi (dpi) 。1pixel が 0.114mm くらい。
1mm 四方に 76pixel ほど詰まっていることになります。

同じようにいろいろ計算してみました。

VAIO type P        1600 x 768  8.0inch = 221.8 ppi
EIZO L887          1600 x1200 20.1inch =  99.5 ppi (公式 dotpitch 0.255mm)
EIZO HD2452W       1920 x1200 24.1inch =  93.9 ppi (公式 dotpitch 0.270mm)
BenQ E2200HD       1920 x1080 21.5inch = 102.5 ppi (公式 dotpitch 0.248mm)
LOOX U (Atom)      1280 x 800  5.6inch = 269.5 ppi (公式 dotpitch 0.0945mm)
LOOX U50 (A110)    1024 x 600  5.6inch = 221.9 ppi
EeePC901           1024 x 600  8.9inch = 133.4 ppi
EeePC701            800 x 480  7.0inch = 133.3 ppi
EeePCS101          1024 x 600 10.2inch = 116.4 ppi
Let's note R8      1024 x 768 10.4inch = 123.1 ppi
XPS M1730          1920 x1200 17.0inch = 133.2 ppi

HTC Touch Diamond   640 x 480  2.8inch = 285.7 ppi
iPhone/iPod touch   480 x 320  3.5inch = 164.8 ppi (公式 163ppi)
WILLCOM 03 WS020SH  800 x 480  3.0inch = 311.0 ppi
W-ZERO3[es]WS007SH  640 x 480  2.8inch = 285.7 ppi
Softbank 930SH      854 x 480  3.0inch = 326.6 ppi
Softbank 931SH     1024 x 480  3.8inch = 297.6 ppi

調べた中では PC だと新 LOOX U (Atom) が一番高密度でした。
全体的に携帯端末の方が密度が高くなっていて、携帯の中には 300ppi を超えるものも
あります。

ppi が高いと密度が増えるので、解像度が高くても画面が広いというより、ドットが
詰まって細かいイメージになります。画素が細かくフォントやエッジのぎざぎざも
見えにくくなります。

PC の画面がだいたい 96dpi を想定しており、同じくらいの解像度でモニタが作られて
いるとしたら、type P でも 2.3倍 面積で 5倍以上。
通常のモニタ比で何もしなくても 4x FSAA 相当が色を圧縮しないでそのままの形で
出ていることになります。HD ムービーなどがきれいに見えるわけです。

269.5ppi の LOOX U だと 9x FSAA 相当に近く、300ppi クラスの携帯端末だと
PC モニタの密度比で 9x FSAA を超えていることになります。

モニタのサイズが違うし再生されるコンテンツの大きさも異なるし視聴時のモニタとの
距離も異なるので必ずしも一概に比較できませんが、高密度なモニタは色数が増える
のと同じで効果あるようです。
そういえば外で Touch Diamond の画面を見ていると、たまに紙のようだなと思うことが
あります。

このまま TV や PC モニタの性能が上がったら、Anti Aliasing とか考えずに逆に
見えすぎる解像度をぼかしたり、どう見せるかの方で頭を使うことになるのでしょうか。
それより当面の問題はテクスチャ解像度が足りなくなること。

関連エントリ
VAIO type P Windows7 beta とバックライト調整など

VAIO type P Windows7 beta とバックライト調整など

VAIO type P 手に入れました。
このサイズはちょうど昔使ってた MobileGearII MC/R530 と同じくらいです。

MobileGear2 MC/R530  245 x 131 x 28.8 770g  8.1inch  640x240 STN 110000円
VAIO type P VGN-P90S 245 x 120 x 30.8 688g  8.0inch 1600x768 TFT 122800円
(P はバッテリーL で重さは実測 = 688g)

かつて長いこと WindowsCE のハンドヘルド端末(H/PC)を愛用していたことがあります。
ボタンを押すとすぐ電源が入って直前の状態から操作できて、バッテリーも結構持つし
HDD レスで遠慮無く鞄に放り込んで持ち歩くことが出来る。
ちょっとしたメモや議事録などテキスト記録用に重宝していました。

狭いキーピッチは最初は無理だと思ったけど、Libretto 100 → MobileGear II →
Jornada720 を経て、すべて等幅で配列さえ合っていればすべてのキーでタッチタイプ
できることがわかりました。最近は右側記号部分のキーピッチが詰まっているキー
ボードばかりで個人的には少々残念。

H/PC が終了して後継機種も無くなってからは、代わりとなる環境を延々と探し続けて
いる感じです。PocketPC + 外付けキーボードだったり Windows NotePC を試したり
WindowsMobile + Bluetooth Keyboard など。
ずっと WindowsMobile で入力系のソフトばかり作ってるのもそのせい。

現在この用途で活躍していたのが EeePC901。少々重いけどバッテリーが持つので
スリープ状態で電源入れっぱなしでも大丈夫。WindowsCE H/PC のようにすぐ使える
機動性がありました。

ほぼキーボード大の本体で薄くて軽い。(ポケットにも入る)
ファンレス + SSD 、バッテリー L なら長時間持つ。
これならかつての H/PC のように扱えるか、と思い type P に飛びついてみました。

●描画は遅い

EeePC901 より速い構成のはずですが確かに遅いです。レスポンスもだし
特にAero が無効となっているためウィンドウの重ね合わせが変わると再描画が
発生します。この再描画の転送が目に見えるため印象を悪くしている気がします。

Aero だと合成がハードウエアなので他のウィンドウを再描画しません。
CPU に負担がかかって処理が落ちても見た目に変化がないので、処理落ちやあらが
目立ちにくいのだと思われます。
EeePC901 では GPU にそこそこパワーがあるため Aero で快適に使えました。

CPU にかかる負担を減らすことが重要かもしれません。とりあえず標準状態で常駐して
いるソフト類、プリインストールソフトを全部捨てて、Vista と Windows7 を
クリーンインストールしました。EeePC のように。

(ちなみに WindowsCE H/PC の描画はもっと遅かった。MobileGearII MC/R700 などは
コンソールのスクロールが波打つくらいに。)

●ドライバの保存

(1) 購入直後の状態でリカバリディスク作成
(2) C:\Windows\drivers の下を丸ごと SD カードなどに保存

●WindowsVista

パーティションを半分にしてまず片方に WindowsVista を入れました。
SSD 128GB にしておけば良かったかも。
もともと Vista PC なので必要なドライバは付属のものそのままです。
(2) で保存したドライバを使用します。

一応 Aero も使えるので実験 (詳しくはこちら)

Fn キーを使ったキーボードショートカットは音量変更のみ使用できました。
画面の明るさ調整が使えないと不便なので、代わりとなるソフトを作りました。

backlightwin v1.00

実行すると Ctrl + Alt + [F5]/[F6] で画面の輝度(バックライト)調整が出来ます。
もう一度実行すると常駐解除。自動起動するならスタートアップへ。

●Windows7 beta / build 7000

すでに多くの方が挑戦されているので参考にします。

type P wiki Windows7ベータ

Vista と同じく、最初に保存しておいた付属のドライバを適用します。
無線 LAN は最初から認識していますが、そのままだと 11g になります。
付属の無線LAN ドライバに入れ替えると 11n で 300Mbps で接続可能となりました。

入れたもの
・Chipset Driver (Intel)
・Graphics Driver (Intel)
・Ethernet Driver (Marvell)
・Wireless LAN Driver (Atheros)
・Sony Firmware Extension Parser Driver
・Sony Programmable I/O Control Device

やはり音量調節のみ可能で、画面の明るさ変更は出来ません。
Vista と同じように下記ソフトでとりあえず代用できます。

backlightwin v1.00

● VAIO type P は結構速い

しばらく作業していて気がついたのは、VAIO type P (SSDモデル) はきちんと
使っていくと結構速いということ。

たとえば Windows7/Vista 等のクリーンインストールは短時間で終わるし、起動や
終了も待たされません。VisualStudio 2008 のインストールも、時間がかかった
EeePC と比べるとあっけなく完了。
EeePC では結局あきらめたけど、type P なら本体でコンパイルする気になります。
RAMDISK も設定しないでそのまま Vista も Windows7 も使っています。

これまで使ってきた EeePC4G/EeePC901 と比べて SSD の書き込みがかなり速いようです。
type P は GPU が貧弱で描画のレスポンスは遅いけど、SSD モデルであれば最初の印象
よりも結構速くて使えると感じました。

もちろん EeePC901 だってより高速な SSD に交換可能だし、ZIF コネクタにつなぐ
タイプなら各種選べるはずです。type P を見てしまうと、EeePC の SSD ももっと
速いタイプに交換したくなります。

ちょうど Eye-Fi が使えなかったことを機にルータを入れ替えたばかりでした。
type P はプロパティの表示で 300Mbps でつながっています。

LAN 接続(Gbit)の Desktop PC から大きめのファイル (DXSDK_Nov08.exe 483MByte)
をコピーして 15MB/sec 前後の速度でした。おおよそ 120Mbps くらい。
へたに SD カードとかを経由してデータコピーするより速いです。

同じく 11n 対応の EeePC 901 はなぜかプロパティの表示で 135Mbps なので、
ドライバが古いだけかもしれません。