日別アーカイブ: 2010年1月11日

Vuzix Wrap 310

Wrap 310 買ってみました。
ヘッドマウント型のディスプレイです。

Vuzix

2009年12月4日の発売直後に購入したものの、すぐに映像がうまく出ない状態に。
初期不良だったようで、直販で購入したおかげか手際よく交換してもらえました。
結局 12月半ばに使えるものが届きました。

Wrap 310 は一見サングラスに見える外観が特徴ですが、掛けた状態で外部が透けて
見えるわけではないようです。グラス部にはデバイス本体とモニタがあり、小さい窓から
映し出される映像をのぞき込みます。目との間隔は想像よりも大きく、隙間があるので
手元など周囲も結構よく見えます。逆に周囲からも目が見えていると思います。

この手のデバイスは以前から発売されていました。従来水平に配置されていたユニットを
そのまま 90度上に回転させた構造になっているようです。薄くしてめがね形状の中に
納めるためでしょう。
そのせいでユニットの最下部にミラーがあり、反射した映像を見る形になります。

このミラーが構造上一番下にあるので、目の位置もかなり下に位置します。
つまりサングラス型とはいえ、一般のめがねと比べるとかなり上の方に持って行か
ないと映像が見えないことになります。
個人差があるとは思いますが、ノーズパッドを思いっきりのばしてぎりぎりでした。

映像部は左右独立したピント調整が可能で、調整用の専用ドライバがコントロール
ボックスに取り付けられています。電池もボックス側。ディスプレイ部との接続は
ワイヤードです。

色の濃さや明るさなどは、画面上のメニューを見ながらコントロールボックスで操作
します。こちらは両眼ともいっしょで、独立した設定は出来ませんでした。

用途としてはビデオ出力経由で映像などを見ることになります。外出時など外から
のぞき込まれる心配はなくなりますが、逆に自分自身がよけい目立つかもしれません。

もう一つの用途は 3D 映像の視聴です。いくつかの 3D フォーマットに対応しており、
左右独立した映像を映すことが可能です。

使っていて気になったのは、左右の明るさが異なって見えること。個人差や個体差
かもしれませんが左側だけ暗部が落ち込んで暗めに映っているようです。
全体を明るめに設定したり、左側のユニットの明るく見える位置に調整すると
左右同じように映ります。

片方だけ明るさが異なっているとそこだけ立体に見えてしまいます。
PC の画面をビデオ出力して web ページを見ていただけなのに、なんで立体に見えるの
だろうと最初は不思議でした。左右独立した画質調整機能が欲しくなります。

画質はビデオ信号だし解像度も低いので過度に期待するほどのものでは無いようです。
持ち歩けるモニタとして使えますが、映像も iPhone 等メディアプレイヤーの画面を
そのまま見た方がおそらくきれいで手軽だと思います。

逆に Wrap 310 でしかできないメリットは、利用時に首の位置を固定されないことでしょう。
ビデオ出力で PC の操作をしてみましたが、リラックスして椅子にくつろいだ状態だろうと、
どの方向を向いていようと常に正面で画面を見ることが出来ます。
マウスにだけ手が届けばあとは自由。
解像度は低いけど、普段のモニタとは全然別の方を向いたまま操作できるのは新鮮です。

3D はコンテンツがないのであまり試せていませんが、サイドバイサイド形式などは
左右に分割するだけなので容易に作れそうです。使いこなすといろいろと面白いと
思います。

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