ZenFone AR が発売されたので購入してみました。(ZS571KL-BK128S8)
Daydream (VR) と Tango (AR) の両方に対応したスマートフォンです。搭載 SoC こそ一つ前のハイエンド Snapdragon 821 ですが、RAM を 8GB も搭載しており PC と比べても遜色ありません。
↓ 付属の Cardboard、レンズ部分は磁石でくっつく
Google の VR である Daydream と、Google の AR である Tango は別の Platform で、それぞれ必要としているハードウエアスペックも異なっています。例えば Daydream の場合センサーの入力から描画までが低遅延でなければならず、VR レンダリングにはかなりの GPU 性能が必要です。対応デバイスのディスプレイも有機 EL が使われています。Tango の場合はそこまで描画負荷を必要としませんが、その代わり周囲を認識するための Depth Camera や Tracking Camera を搭載することになります。
ZenFone AR は 1台でこの両方のアプリケーションを走らせることができます。ただしヘッドセットである Daydream View はまだ日本で発売されていません。付属品として Cardboard がついてくるので、当分は Cardboard (VR) + Tango (AR) 両対応機として利用することになりそうです。
Google VR は 2種類あります。
GoogleVR | ヘッドセット | Controller | API |
---|---|---|---|
Cardboard | ダンボール製など多数 | なし | Android 4.4+ (API 19)/iOS |
Daydream | 専用 Daydream View | あり | Android 7.0+ (API 24) |
どちらもスマートフォンを HMD として利用します。Cardboard はより多くのデバイスで動作しますがワイヤレスのコントローラはなく、操作方法が非常に限られています。安価なものが多い反面、ハードウエアが VR 用に作られているわけでは無いので、フレームレートや遅延など端末によって性能に差が生じる可能性があります。その点 Daydream ではより高い品質を保つことができるようになります。
Tango は特殊なヘッドセットが不要なので、ZenFone AR 本体だけで気軽に試すことが可能です。周囲の形状を認識して学習するところは HoloLens に近いのですが、HMD ではないのでスマートフォンの画面をそのまま見る形になります。
Daydream/Tango 対応機種を下記ページにまとめました。