月別アーカイブ: 2007年4月

emobile EM・ONE 無線LANのバッテリー時間

emobile EM・ONE のバッテリーと操作」では HSDPA 通信時の実働時間をテストしました。
今度は無線LANでどれだけバッテリーが持つか試してみました。
条件は前回とほぼいっしょです。

・暗号化WEP、11b/g 対応ルーター
・HSDPA と Bluetooth は off
・画面の明るさは最大輝度から三番目(MAX-2)
・キーボードのライトは「バックライト設定と連動」に設定
・インプットスタイルを使用
・音は消音状態
・標準バッテリー

バッテリーがフルの状態から約 2時間50分 持ちました。

◎1時間45分、バッテリー1目盛り消費
◎2時間45分、2目盛り消費
◎2時間50分、警告とバッテリー LED の赤ランプ点滅
◎2時間53分、電源強制切断

たぶん使い方によって誤差はあるでしょうが、無線LAN の方がバッテリー
消費が少ないようです。テスト中は HSDPA を off にしていたので、
待ち受け状態だともっと持続時間は短いでしょう。

テストした無線ルーターとの相性があんまりよくないのか、電波強度は
良好なのに HSDPA 通信時よりも速度が出ませんでした。また TKIP だと大丈夫
なのに AES でつながらなかったので、取りあえず WEP でのテストとなりました。
古いルータだったせいかもしれません。

W-ZERO3[es] と違って、EM・ONE はバッテリーが少なくなっても画面の明るさが
変わらずキーランプも消えないのは良いですね。

emobile EM・ONE ワンセグ用アンテナアダプタ

部屋の奥では少々ワンセグの入りが悪かったので、外付けのアンテナを
つないでみました。使ったアダプタは Vodafone の TV 付き携帯電話用に販売
されていた「TVアンテナ接続ケーブル ZTPH03」です。

平型コネクタに取り付けるタイプで、もともと V905SH で使っていました。
EM・ONE 用の純正オプションではないけれどきちんと映るようになりました。
一応使えるようですね。

ワンセグ視聴時の音声がなかなか大きくならないなと思ったら、WindowsMobile
のシステムの音量と、ワンセグソフト(StationMobile)の音量は別物でした。
本体上部についてる音量ボタンだけでは MAX にならないので、StationMobile 側の
音量も同時に調節する必要があります。
音量バーの表示は右下の TVリモコンみたいなボタンでできます。

emobile EM・ONE のバッテリーと操作

EM・ONE で通信中のバッテリー持続時間を調べてみました。
・電波状況はだいたい EM・ONE 本体で 1Mbps 近く出る状態(移動なし)
・電波強度 LED は ON のまま
・画面の明るさは、最大輝度から3番目 (MAX-2)
・無線LAN と Bluetooth は off
・キーボードのライトは「バックライト設定と連動」に設定
・インプットスタイルを使用
・RealVGA 化済み
・NetFront v3.3 または Opera を使用中
・音は消音
・標準バッテリー

バッテリーがフルの状態からほぼきっかり 2時間持ちました。
条件によってかなり変動すると思うので、1つの例としてのみ参考にしてください。

◎1時間後に、バッテリー1メモリ消費
◎1:30 後に、2メモリ目消費
◎2時間後に、メモリがすべて消えてバッテリー警告と LED 赤ランプ
◎赤ランプから約 5分後に強制電源切断

通信接続状態のまま web 閲覧しつつブラウザを操作していました。
そのため常に通信しっぱなしではありませんが、だいたい実用に近い条件
だったのではないかと思います。

操作は主にポインティングデバイスとキーボードを使い、画面のタップは
少なめです。
ポインティングデバイスの操作だけでもキーボードライトがついてしまうため
キーボードはほぼ青く光りっぱなしでした。
しかもインプットスタイルだったのでキーボード全面です。
これは少々厳しい条件だったかもしれません。
コントロールスタイルの場合はカーソルキーのライトしか光らないようです。

電波強度 LED の off、キーボードライトの消灯、バックライトの明るさを
下げることで、バッテリー持続時間はもっと長くなるでしょう。
また電波状況によってもバッテリー持続時間の増減があると思われます。

2時間使い続けて操作もすっかり慣れました。

[Fn] + [3] の左ソフトキーは多用しました。例えばブラウザで前のページに
戻る場合は
 ・Opera = [Fn] [3] [E]
 ・NetFront = [Fn] [3] [Enter]
でいけます。

ポインティングデバイスは意外に使えます。これだけで全部やろうとしないで、
両手で持ってカーソルキーやキーボードショートカットを使いつつ補助として
使います。
例えば画面左上にずっとカーソルを置いておけばスターとメニューをすぐ呼べるし、
右サイドに常においておけばスクロールバー操作に使えます。

しばらく使っていたら、よく使うキーだけ周りのキーよりも低くなってきたのが
気になります。なんだか EM・ONE のキーは徐々に陥没していくようです。
カーソルキーの右と下だけが周りのフレームと同じ高さになって、押しづらく
なってしまいました。まだ三日目なのに。
ソフトキーで多用したせいか、数字の [3] も他のキーよりわずかに低くなって
います。それでもクリック感はきちんとあるので入力自体に不都合はありません。
(使い方が悪かったのかも)

[文字] キーは
・4回押して「半角英数」
・1回押して「ひらがな」
の2つのリズムだけ覚えたら、ほぼ入力切り替えに困らなくなりました。

EMOBILE EM・ONE を使ってみた、ソフト面など

同じ WindowsMobile5.0 で同じ SHARP 端末ということもあり ZERO3 とほぼ
同じソフトが動作します。セッティングも慣れているのでスムーズです。
逆に慣れてるが故に、独立したソフトキーがないのとスライドしないと
カーソルキーを使えないのは慣れるまでちょっと違和感がありました。
電源を入れた後ついつい手がカーソルキーを捜してしまいます。

また基本横画面なので、アプリによっては画面が下にはみ出てしまい
スクロールしないと全体が見えなくなってしまうものもありました。
画面のピクセル数は多いはずなのに画面が少々窮屈な印象です。

ZERO3[es] より画面も大きいことだし、EM ONE では RealVGA で使ってみる
ことにしました。これだと画面がはみ出たりダイアログが窮屈に見えることも
なくてたいへんいい感じです。
EM・ONEでリアルVGA(お試しでハーフVGAも)

キーロックは本体の左側面下にある小さいボタン「縦横切り替えボタン」の
長押しでできました。

ブラウザは ZERO3[es] 同様に標準で IE と Opera が入っています。
以前購入した NetFront v3.3 も入れてみました。
それぞれ得手不得手があるので、サイトによって使い分けるつもりです。
ちょっと残念なのは、NetFront v3.3 だと EM・ONE のスクロールホイールが
使えないことです。

USB HOST もばっちりでした。ZERO3[es] で使っていた USB キーボード
ELECOM TK-UP84CP もそのまま使えています。
さらに USB マウスも使えます。ポインティングデバイスを内蔵しているので
カーソルもあってしっかり動くし、Opera 等対応ソフトではマウスのホイールも
使えます。なかなか相性が良いです。

W-ZERO3[es] と同様に日本語変換は ATOK が入っています。
「設定」→「システム」→「ATOK設定」で ATOK の設定ができて ATOK を
使わないこともできます。

IME操作のキーカスタマイズがしたかったので ATOK は OFF にしました。
その後、imekeyset5 を使って外付けキーボード向けにキー操作を
設定しています。外付けキーボードの [変換] キーだけで IME の on/off も
できるようになりました。
この辺の設定もアプリも ZERO3[es] と同じで、問題なく動作しているようです。

ctrlswapmini も組み込んでみました。きちんと動いているようです。
とはいっても、もともと使っている機能は外付け USB キーボード向けの
Ctrl と Caps の入れ替えだけです。

EM・ONE は辞書ソフトとして DicLand が ROM に入っています。そのままだと
表示は結構重いです。そういえばスタートメニューの表示も ZERO3[es] より
引っ掛かりがあって待たされる感じがします。
この引っかかるような重さは見覚えがあります。PocketPC いつもの日本語
フォント展開でしょう。フォントキャッシュのカスタマイズで速くなると思われます。

ZERO3 でも使っていた PocketWZ3.0 を入れました。
PWZ3 が WM5 で動くのはこのありがたいパッチのおかげです。
Pocket WZ-EditorをWindows Mobileで起動できるようにするパッチ
動作的には問題なく使えていますが、画面の上部にメニューバーが出たり
ダイアログが画面からはみ出るウィンドウ表示されるなど、
少々いつもと違う画面になっています。
もしかしたら画面解像度で PocketPC / HandheldPC を判断しているのかも
しれません。

GSPlayer を入れました。
Tool→Options→Associations で pls の関連付けにチェックを入れておけば
SHOUTcast でラジオのストリーム放送を
聴くこともできます。さすがに 128Kbps 程度の再生は余裕でこなせるようです。
ストリーム再生で音楽を聴きながらブラウザで web を見ていても、
再生が途切れることもなく快適です。
でも使っていると本体裏面が結構あったかくなります。

3D アクセラレータの機能はどうなっているか、d3dmcaps の結果です。
なんと・・使われているドライバは「D3DMXSC50PB.DLL」、ただの XScale 向けの
CPU ドライバです。
  no HWTRANSFORMANDLIGHT
  no HWRASTERIZATION
せっかくグラフィックアクセラレータ NVIDIA GoForce5500 内蔵なのに
Direct3DMobile では 3D 描画にハードウエアアクセラレートかかりません。
期待したのに、、いやもう残念でなりません。
SHARP EM・ONE の 3D 機能

・「とうとう EMOBILE EM ONE 買いました
・「EMOBILE EM ONE 神経質なタスク管理からの開放
・「EMOBILE EM ONE を手に入れて、通信&ハード面

EMOBILE EM ONE を手に入れて、通信&ハード面

EM ONE を使ってみての感想は一言、速いです。通信が。
条件や計測サイトにも大きく依存するでしょうが、確かに今は EM ONE 本体で
500~1Mbps 程度出ます。

使うブラウザによっても若干速度が違うようです。
同一場所で 3種類のブラウザで比較したところ

 1.097Mbps NetFront v3.3
 1.143Mbps Opera
  889Kbps InternetExplorer

となりました。ベンチマークは Opera の方が速いけど、レンダリングや操作上の
体感速度は NetFront の方が速いです。

これだけ速度が出ると
 画像が途中で止まらずに落ちてくるし、
 ファイルダウンロードも非常に速いし、
 ネットラジオのストリーム再生も引っかからないし止まらないし、
 外でも比較的重いサイトを開こうという気になるし、
出先で何か調べ物をしようと思ったときに、本当に実用になるのは
ここがスタートなのではないか、と思ってしまいます。たぶん戻れません。

今まで使っていた PHS 回線は、どちらかというと急用時向けではなく
暇があるときの時間つぶしとして最適でした。

残念ながら自宅はまだ6月までエリア外で、窓際でぎりぎり電波が入るかどうか、
といった状態です。うまくつながっても 500Kbps 程度でたまに切れます。
それでもつながった状態だとダウンロードの速さは実感できます。

本体は予想通り大き目です。
W-ZERO3[es] よりわずかに薄いものの、あんまり薄いという印象はありません。
大きさは DS Lite に非常に近くて EM ONE の方が 1cm くらい長い程度です。

数値で比べてみると大きさと重さも厚さも Zaurus MI-310 (ColorPocket)
に似ているようです。久しぶりに比べてみましたが、PI-3000 など昔の
Zaurus はもっとでかくて重いのが当たり前だったようです。

画面は大きくフラットです。
タッチパネル領域が液晶面より広くて外側にタッチ専用ボタンがあります。
昔の PI-ZAURUS のようです。

キーボードの配列は直線状に並んでいるだけで、ZERO3 とほとんど同じです。
慣れているので便利ではありますが、良いところだけでなく悪いところまで
一緒な感じです。キーボードだけで入力できない記号があるし、
刻印が無いのに SHIFT の使い分けで “>” や “<” を入力できるのも一緒。

ZERO3 との違いをあげてみます。

・<> は SHIFT との変則組み合わせだけでなく[Fn]+「;」「:」でも入力できる。
・SPACE キーは 3キー分の幅があるけど押せるのは両端 2キー分。真ん中は反応しない。
・[Fn]+[3]/[0] でソフトキーになる。
・カーソルキーが独立している。
・[Fn] との組み合わせで入力できる記号配列が若干違う。

ソフトキーが Fn+[3]/[0] で操作できるようになったのは改良点ですが
画面のボタンも近いので、これが便利に使えるかどうかは微妙です。

ZERO3 と比べるとボタンそのものも薄くなっています。
タッチの感じは ZERO3 WS003SH(004SH) よりも ZERO3[es] WS007SH の方に近い
気がします。だけどボタンも大きくてしっかり押せて、押し間違いも
WS007SH より減りそうです。
ただボタンのつくりと押しやすさは個人的には WS003SH(004SH) の方が上でした。
[SPACE/変換] 操作はつい真ん中を押してしまうので慣れが必要です。

キーボード右上にポインティングデバイスがあってマウスカーソルの操作が
できます。押し込みがクリックに相当します。
また本体の右サイドにダイヤル式のホイールがあります。SL-Zaurus のような
2次元に倒しこむだけのスティックではなく、ダイヤル式のボリュームのように
回転します。ホイールの押し込みでクリックはできません。

おそらくこの2つはセットで、パソコン用ホイールマウスと同じ操作を
狙ったものだと考えられます。
PocketPC 系でのマウス操作が洗練されていないためか微調整が難しく、
ブラウザなど処理の重いアプリ上ではカーソルのちょっと動きがぎこちなく
なります。
従来の PDA とは違うものだと思って操作に慣れれば、それなりに使えるように
なりそうです。でもやっぱり直接画面をタッチした方が早いです。

円形のカーソルキーは少々小さくふちの引っかかりもなくて滑ります。
W-ZERO3[es] の方が触ってはっきりわかるので押しやすく感じます。

本体は基本横でしっかり重さもあるのでどうしても両手持ちになります。
裏面、左手があたる部分は使っているうちに結構熱を持ってあったかく
なるようです。

できることを厳選してコストダウンを狙った ZERO3 に対して、
EM ONE の機能はある意味全部入りです。本体自体の価格も結構差があると
思われるので高級版 ZERO3 といえるかもしれません。

・HSDPA
・800×480 液晶
・無線LAN 11b/g
・Bluetooth
・ワンセグ
・USB Host
・RAM 128M/Flash 512M
・miniSD
・RGBアダプタ対応
・クレードル対応
・ステレオスピーカー
・グラフィックアクセラレータ

ポインティングデバイスなどいろんな操作ができる反面、これだ、という
決定的な操作スタイルも特に無い気がします。
気がつくとペンを持ちながらキーボードとポインタを操作しつつ、
タッチボタンのついでに画面も指でタップしていたりします。

スライドしないとカーソルキーが出てこないし、前面にはハードキーが無く、
スタイラスの使い勝手もいまいちで、サイドのボタン類は電源スイッチを含めて
どれも操作しづらいなど、当分はいろいろ試行錯誤が続きそうです。

・「とうとう EMOBILE EM ONE 買いました
・「EMOBILE EM ONE 神経質なタスク管理からの開放