月別アーカイブ: 2007年4月

emobile EM・ONE USBキーボードの改造

EM・ONE を使い出してから、USBキーボードに飽き足らずマウスまで
持ち歩くようになってしまいました。
キーボードと一緒にマウスをつなぐには USB ハブも必要です。

ケーブルの取り回しがごちゃごちゃしてきたので、
キーボードに USB ハブを内蔵してみました。

USB ハブ ELECOM U2H-MN4B を分解してみます。
はめ込んであるだけなので、隙間にマイナスドライバなどを入れて徐々に
こじ開けるとふたが取れました。
基板もコネクタもいい具合に薄いのでキーボードに入りそうです。

USB キーボード ELECOM TK-UP84CP を分解します。
中に鉄板が2枚ありますが、ただのおもりなので取り除きます。
コネクタとケーブルの取り回しを考えてハブが入る場所を作ります。

ハブについてきた MiniUSB ケーブルのコネクタは結構厚みがあったので、
カッターで薄く削りました。

基板をはめ込んでみました。
LED に高さがあるので、この向きじゃないと入りません。
ハブを分解したときに出てきた薄いプラ板をそのまま入れて絶縁に使います。

組み立てるといい感じです。

ただのハブなので、自分自身、キーボードのケーブルもつながない
といけないのがいまいちです。

うまく内蔵できましたが、ケーブルの取り回しは思ったより楽になっていない
気がします・・。
やっぱりキーボードケーブルは内部で結線しないとだめですね。

まだ試してませんが W-ZERO3[es] でも使えると思います。

分解したら結構キーボード内部にスペースがあったので、
最初からキーボードも一緒に持ち歩くと決めてしまえば、内部側のポートに
マウス用受信機 とか
USBメモリ とか
Bluetooth アダプタ([es]向け) とか
も入りそうです。

外部電源になるバッテリーも内蔵できたらいいですね。

emobile EM・ONE メモリを使い切る

EMONE には紙のしっかりしたマニュアルがついています。
でも購入時の化粧箱には入っておらず、箱とは別のビニール袋で渡されました。
おかげで帰りの電車の中でも退屈せずに済みました。
もしかしたら、当初は CD-ROM などのオンラインマニュアルだけを想定して
いたのかもしれません。

この EM・ONE のマニュアルは PDF でダウンロードすることができます。
EM・ONE 取扱説明書ダウンロードサービス

EM・ONE 向けに小さいファイルも用意されていますが、わざとパソコン向けの
PDF マニュアル、約30MB を開いてみました。
emobile EM・ONE 使い切れないメインメモリ」の続きです。

EM・ONE に入っている Picsell PDF Viewer はバックグランドで読み込みが
行われており、最終的には全ページのキャッシュが行われるようです。
空きメモリが徐々に減っていき、しばらくするとメモリ不足でエラーが出ます。

このときのメモリ容量です。

 プログラム実行用
 合計: 111.20
 使用領域: 43.00 MB
 空き領域: 68.20 MB

まだまだ空き領域が残っているのにエラーが出るので、枯渇しているのは
物理メモリではなくてメモリ空間の方だとわかります。
WindowsCE5.0 の制限とはいえ、メモリがあるのに使えないのはかなり
もったいないですね。

その後さらにメモリを食いつぶしてみます。

・NetFront v3.3 で 重そうなページを Tab 5枚分(max) 開く
・Opera で重そうなページを Tab で 7枚開く

この時点でやっと「空きメモリ: 17MB 」まで減りました。
(この直後、重くなって固まった、、、、のでリセットかけました)

もう少し時間が取れたらまたいろいろと実験してみます。

EM・ONE の画面キャプチャも ZERO3 と全く同じ操作でできました。
[Fn] + [Shift] + [C] の同時押しで ¥ に BMP で保存されるようです。

emobile EM・ONE 大きな画面

先日まで使っていた小型軽量の [es] と比べると、
EM・ONE は少々大きいけれど、
その分非常に良いなと感じるところがあります。
それは十分に広くて大きな画面です。

解像度も WVGA 800×480 と広いですが、液晶画面の大きさも異なります。
「2.8インチ → 4.1インチ」の差は予想以上でした。

画素そのものが大きい分だけ小さいフォントでも読めるので、
結果 解像度以上に画面が広く使えるようになりました。

縦にしても一応横 80桁でテキストを閲覧できます。
(PWZ 上ではスクロールバーの分文字が減るので 80より少ないです)

さらに小さくしてもぎりぎり、何とか読めるサイズです。

計算してみると

●ZERO3[es] (WS007SH)
・2.8 インチ = 7.1cm
 640:480 = 4:3、対角線が 7.1cm
  横 5.92cm
  縦 4.44cm
  1pixel = 0.093mm

●EM・ONE (S01SH)
・4.1 インチ = 10.4cm
 800:480 = 5:3、対角線が 10.4cm
  横 8.92cm
  縦 5.35cm
  1pixel = 0.112mm

●ZERO3 (WS003SH/WS004SH)
・3.7 インチ = 9.40cm
  横 7.52cm
  縦 5.64cm
  1pixel = 0.118mm

画素自体は ZERO3 の方が少しだけ大きいようです。

現在 EM・ONE は USB の外付けキーボード&マウスと一緒に持ち歩いていて、
どちらかといえば HandheldPC に近い使い方をしています。
普段は電車の中で web を閲覧したりメールをチェックしてますが、
打ち合わせのメモや議事録用にしっかり打てるキーボードが活躍しています。
広い画面が良いですね。

マウスが使えてポインティングデバイスもあるので、
[es]とはまた違う意味で画面をタップする回数が減りました。

emobile EMONE のキーコード調査

EM・ONE のキーコードをしらべてみました。
キーコード(VK)だけでなくスキャンコードまで ZERO3 と同じでした。
ソフトの互換性も本当に問題なさそうです。

下のリストは左側2桁がキーコード(VK)、右側2桁がスキャンコードです。
キー設定アプリなどではキーコード(VK)だけ使うので、本当はスキャン
コードまで調べる必要はないです。
blog だと tab や空白がつぶれるので少々見づらくなってしまいました。

比較のために久しぶりに W-ZERO3[es] を手に持ったら軽いこと軽いこと!
使ってるときはここまで実感無かったけど、本体も軽いし持ちやすいし
ボタンも押しやすいです。

EM・ONE は今のところインプットスタイル(キーボードを開いた状態)+両手
持ちで落ち着きました。ポインティングデバイスにもかなり慣れて、
PC みたいに多用しています。
カーソルキーはつぶれて斜めになってます。厚みとしてはわずかな差なのですが、
フレームよりへこんでいるため右と下が結構押しづらいです。
キーボードがへたりやすいのはこまりものです。
とりあえずシール等を貼って厚みを持たせたり、いろいろ工夫してみるつもりです。

●EM・ONE S01SH

[1] 31 01
[2] 32 02
[3] 33 03
[4] 34 04
[5] 35 05
[6] 36 06
[7] 37 07
[8] 38 08
[9] 39 09
[0] 30 00
[-=] BD 38
[BS] 08 33

[Q] 51 20
[W] 57 26
[E] 45 14
[R] 52 21
[T] 54 23
[Y] 59 28
[U] 55 24
[I] 49 18
[O] 4F 1E
[P] 50 1F

[Tab] 09 34
[A] 41 10
[S] 53 22
[D] 44 13
[F] 46 15
[G] 47 16
[H] 48 17
[J] 4A 19
[K] 4B 1A
[L] 4C 1B

[Shift] 10 31 (10 1B)
[Z] 5A 29
[X] 58 27
[C] 43 12
[V] 56 25
[B] 42 11
[N] 4E 1D
[M] 4D 1C

[Ctrl] 11 32
[文字] 5C 11 + 76 11
[Space] 20 39
[,;] BC 00
[.:] BE 01
[/?] BF 3A
[Enter] 0D 37

◎横画面時
[Left] 25 3E
[Up] 26 3C
[Right] 27 3D
[Down] 28 3B

◎縦画面時
[Left] 25 3B
[Up] 26 3E
[Right] 27 3C
[Down] 28 3D

[回転] 5B 16 + C7 16
[Camera] — —
[Vol+] 75 00 , 26 00
[Vol-] 76 00 , 28 00

[OK] 5C 00 + 75 00
[Win] 5B 00 (5D 00)
[Home] 5B 00 + C1 00
長[Home] 5B 00 + C3 00
[StMob] 5B 00 + C2 00
長[StMob] 5B 00 + C4 00
[IE] 9D 00
長[IE] 5B 00 + C5 00
[Mail] 9D 00
長[Mail] 5B 00 + C6 00

[Fn]+[3] 70 43
[Fn]+[0] 71 44
[Fn]+[BS] 2E 03
[Fn]+[Tab] 1B 09
[Fn]+[文字] 1C 0C
[Fn]+[Enter] 5C 10
[Fn]+[U] BB 04

●W-ZERO3[es] WS007SH

[左Soft] 70 43
[右Soft] 71 44
[Win] 5B 4E
[回転] 5B 16 + C4 16
[Vol+] 75 00 , 26 00
[Vol-] 76 00 , 28 00

emobile EM・ONE 使い切れないメインメモリ

今のところ EMONE は安定して動いています。特にリセットしなければ
ならない様子もなく、メモリ(RAM、ワークメモリ)が多いおかげかもしれません。
だけどよく考えたら最初 W-ZERO3[es] を手に入れたばかりの時も同じように
感じたので、単に購入直後でまだそれほど使ってないせいかもしれません。

EMOBILE EM ONE 神経質なタスク管理からの開放」で書いたように、
今のところいちいちアプリの終了を気にしないで使ってみています。
使って気がついたのは、設定の「メモリ」で確認すると
実行メモリの空きがずっと 50~70MB くらいあることです。

だったら最初から入ってるアプリを全部起動しておけば、
昔の PDA (PI-ZAURUS/MI-Zaurus/Palm等) みたいに各機能の切り替えが早くなって
いいんじゃないかと、
PocketPC の本来の使い方を実践すべく片っぱしからアプリを起動してみました。


・注意点
 RealVGA 化しているのでおそらく標準状態とは数値に差があります。
 またフォントキャッシュを 4MB に拡張しています。キャッシュ容量が少ない
 状態で DicLand 等の文字を大量に使うアプリが裏で動いていると、
 かなり動作が遅くなってしまうようです。
 またさすがにこの状態では使っていません・・。

●リセット直後
 プログラム実行用
 合計: 111.20
 使用領域: 18.33MB
 空き領域: 92.87MB

●プログラム22本起動後
 合計: 111.20
 使用領域: 50.72MB
 空き領域: 60.48MB

プログラム22本起動時の値がこれです。実はここで大きな壁にぶち当たって
しまいました。これ以上アプリをいくら起動しても 20~22本で止まってしまい
これ以上に増えません。
ちょうどメモリ管理画面のリストの上から順番に、古いアプリが次々消されて
いきます。

いわゆるこれが WindowsCE のプロセス数制限なのでしょう。WindowsCE では
プロセス個数の最大が 32個までなので、システム側で常駐しているタスクが
約10本ほどあることになります。

また上の数値にはいくつか注意点があります。

・起動した直後で大きなデータを読み込んでいない
 IE、Opera、NetFront の3本だけ emobile.jp のトップページを開いて
 います。他のアプリは特に大きなデータを開いているわけではないので
 プログラム起動のみのメモリ使用量になっています。実際は大きなデータ
 を開くなど、使っているうちにもっとメモリを消費するでしょう。

・デマンドページングが考慮されていない
 起動時にプログラムコードが全部メモリに乗るとは限らないので、
 おそらく実行したコード分のページしか容量計算に入っていないと思われます。
 よってきちんと使用して機能を使っていればもっと増えるでしょう。

ですが WindowsCE 自体はメモリ空間が狭いので
まだまだ実メモリに余裕があることにはかわりません。

WindowsCE 5.0 の1プロセスあたりの仮想メモリ空間は 64MB しかないそうです。
これは共有の DLL 領域 32MB を含んだ大きさなので、1つのプロセスが
使用できる実メモリは半分の 32MB になります。
だから目一杯メモリを消費するアプリがあっても、あと2本分は大丈夫という
ことでしょうか。

EM・ONE で実行メモリを使い切る状態はなかなか無いのかもしれません。
もしかしたら StationMobile (ワンセグソフト) あたりがかなり使うのかも
しれません。

ちなみに 32×32 = 1024 なので、もし 1GByte のメモリ(RAM)があったら、
全プロセス(slot)の全メモリ空間を完全に埋め尽くすことができる計算です。
最近はリソースも増えて、ムービーなど巨大なデータを使うアプリケーション
も多いので、今となっては少々きつい仕様だと思います。

昔の WindowsCE では、この1プロセスあたりのメモリ空間がさらに半分しか
なかったそうです。

WindowsCE 6.0 からは、1プロセスに割り当てられる仮想メモリ空間は
2GByte (64倍)、同時に走るプロセス数の上限も 1000倍になるそうです。
これでようやく一般的な 32bit のデスクトップ用 OS と同等のスペックに
なります。
早く WindowsCE 6.0 の製品が出てきてほしいところです。
(WindowsMobile7.0あたりから?)