シェーダーはテクスチャを読み込むことができます。
1pixel の描画のために 5枚以上のテクスチャを読み込んだり、
16~64回もサンプリングしたり、といった使い方も珍しくなくなりました。
読み込むテクスチャの指定の仕方もシェーダーの進化とともに変化してきました。
Direct3D9 や D3D8 の ShaderModel1.0 は TextureStage が中心です。
これは DirectX6~7 から引き継いだ考え方で、各ステージに対して
Texture と Sampler (RenderState) を設定します。
そのため Texture Slot 番号、Sampler 番号、Texture Stage の各番号は
一致します。
同じテクスチャを何度も回読みたければ、複数の Stage にテクスチャを
設定する必要がありました。また使用できるステージ数も GeForce3/4 では
最大4ステージまででした。(RADEON 8500系は 6)
ShaderModel2.0 になると TextureStage が分離されます。
これによって演算のためにステージを消費し、読み込めるテクスチャ数が
減ることもなくなりました。
また同一テクスチャを何度も texld できるので、登録個数上限が 8個だと
してもテクスチャ読み込みの回数には上限がなくなりました。
(命令スロットの制限はあります)
Direct3D10 ではさらに分離が進んで、Texture と Sampler が完全に独立
しました。
Shader 内で任意の Sampler と ShaderResource を組み合わせることが
可能なのはもちろん、Sampler を使わずに ShaderResource から直接値を
読み込むことまでできます。
API 上一度に登録可能な Sampler の State 数も 16 slot、ShaderResource
(Texture や Buffer) も 128 slot と増加しています。
さらに Shader は統合されています。VertexShader、GeometryShader、
PixelShader どのシェーダーでも同じように Texture の読み込みが可能
なので、API もそれぞれ 3セットあります。
一度の Draw で設定可能な ShaderResource は 128×3 にもなります。
VSSetSamplers()
VSSetShaderReousrces()
GSSetSamplers()
GSSetShaderReousrces()
PSSetSamplers()
PSSetShaderReousrces()
これらの API は ID3D10Effect を使っている分には全く意識することがなく、
内部で面倒なこともやってくれるので非常に簡単です。
自前で Shader 管理を行うならば、同じ Sampler や ShaderResource で
あっても VS, GS, PS それぞれことなる slot で参照している可能性があるので
別々の設定を行わなければなりません。
D3D9 まででも Constant Register のマッピングは VS と PS で個別管理なので
一緒なのですが、、Effect が便利で頼りすぎていたのかもしれません。
といっても、今のところ PixleShader 以外では、Sampler を使ってイメージ
Texture を大量に読み込むような用途はそう頻繁には無いのかもしれません。