Direct3D 10 Query

CPU と GPU は基本的に非同期に動作しますが、CPU 側でも GPU から値を
受け取ったり、動作状況を見てタイミングを計ったりすることがあります。
特に CPU と GPU の「動作と描画のタイミング取り」は重要で、入力から
どれくらいの遅延を許容するのか、CPU と GPU がどれくらい並列に
動くのか、設計時に把握しておく必要があるでしょう。

たとえば CPU 側で何らかのデータを受け取る場合、GPU 処理のタイミング
を何も考えないと、お互いに同期のための Block が発生してしまいます。
やはりきちんとフレームを制御しながら Double Buffering にするなど
いろいろ工夫が必要です。

GPU 側の動作状況を調べるには、Direct3D9 なら IDirect3DQuery9 を使います。
GPU のコマンドにいわゆる Fence の挿入が可能で、普段見えない GPU の
動きを調べることができます。

Direct3D10 の場合は ID3D10Query です。API が異なりますが主要な機能は
D3D9 とほとんど変わらず同じように使えるようです。
一部の同期用 (EVENT等)コマンドは Begin が無いのも一緒。
でも API が違います。

IDirect3DQuery9
・Issue( D3DISSUE_BEGIN )
・Issue( D3DISSUE_END )
・GetData()

ID3D10Query
・Begin()
・End()
・GetData()

D3D9 の場合 RADEON で TIMESTAMP が取れなかったりと GPU によって
機能の違いがありましたが、D3D10 ではこの辺大丈夫そうですね。