前回の続きで、サンプル ss00 の簡単なソース解説を続けます。
・Direct3D 10 ss00 サンプルの解説 (1)
ソースはこちらからどうぞ
・HYPERでんち
●ウィンドウ作成 WinMain()
Windows のアプリケーションは Window を作成する必要があります。
簡単にするために、WinMain() 内部でウィンドウの作成も
メッセージループも記述してしまっています。
フレームレートの調整やウエイト等も一切せずにループしているので
ご注意ください。(一応 Sleep が入っています)
●描画 Render()
最初にフレームバッファをクリアします。
float color[4]= {
0.0f, 0.0f, 1.0f, 0.0f
};
g_iDevice->ClearRenderTargetView( g_iRenderTargetView, color );
g_iDevice->ClearDepthStencilView( g_iDepthStencilView,
D3D10_CLEAR_DEPTH|D3D10_CLEAR_STENCIL, 1.0f, 0 );
Direct3D9 以前までは Clear() 命令ひとつで行われていた部分です。
D3D10 では、RenderTarget と Depth Buffer それぞれ個別にクリアします。
またカラー値が R8G8B8A8_UINT ではなく R32G32B32A32_FLOAT による
指定が可能となりました。
Direct3D9 では HDR 値の初期化には Shader を使う等の別の手段が必要でした。
サンプルではデモのためにカメラを回転しているのでその計算が若干入ります。
固定ならば Effect に対して Matrix を書き込んで終わりです。
g_iEffect->GetVariableByName( “WorldToView” )->AsMatrix()->SetMatrix(
(float*)&view );
ID3D10Effect のパラメータ類を反映させるために
g_iEffect->GetTechniqueByIndex( 0 )->GetPassByIndex( 0 )->Apply( 0 );
を実行します。Effect 内に Technique が1つしかないこと、Pass も 1つ
しかないことがわかっているなら、これだけでも十分動きます。
Direct3D10 では初期値が未登録で、描画前に必ず設定しなければならないのが
この IASetPrimitiveTopology() でした。
オーソドックスな TRIANGLELIST にします。
g_iDevice->IASetPrimitiveTopology( D3D10_PRIMITIVE_TOPOLOGY_TRIANGLELIST );
このシェーダーは頂点バッファもインデックスバッファも不要なので、
いきなり描画です。
g_iDevice->DrawInstanced( 36, 12, 0, 0 );
Cube なので Triangle ×2× 6面分=36頂点、さらに 12個のインスタンスを
描画しています。
最後は g_iSwapChain->Present( 0, 0 ); です。
Direct3D9 以前の BeginScene()~EndScene() 系が必要ないので、
D3D10 では非常にすっきりしています。
Matrix 計算、ID3DEffect への変数アクセス以外には、描画のために 5つの API
しか呼び出していません。