以前こちら で触れたように 対応機種一覧 で非対応と書いてありますが 購入してみました。
EMONSTER lite S12HT へもインストールは可能で、一応 ctrlswapmini lite を
使って、2タッチ/ポケベル入力を行うことが出来ました。トグル入力も可能ですが
キーだけで文字種切り替えが出来ないので難があります。
「非対応」と書かれている理由は、やはり ATOK だけではテンキーによる文字入力が
出来ないためでしょう。
外部でトグル入力やポケベル入力出来るソフトなどを組み込めば、テンキーでも
それなりに使用できるものになると思われます。
また今まで他の機種に内蔵されていた ATOK とほぼ同じで、キーコマンドへの対応
状況や反応も同じ。ソフトからの制御も同じように出来そうです。
例えば Wnn や FSKAREN ではできなかった、確定のみで改行しないキーコードが
使えるため ctrlswapmini との相性も良いです。
ただし ctrlswapmini lite 1.02 は、Wnn 対応のためにこの動作を省いているので
今のところ恩恵がありません。
ATOK 設定の「バージョン番号」のタブにも、特にバージョン番号らしきものが
無いので、手持ちの EM・ONE 内蔵のものと完全に同じかどうかはわかりません。
現在 EMONSTER lite S12HT には、これで 4つの IME が同居しています。
同時に使えるのは一つだけで切り替えは再起動を伴うため、メモリ的にも特に
問題はなさそうです。
使用できる IME のまとめ
確定のみ テンキー文字入力 外付けキーボード MS-IME ○ × ○ 内蔵Wnn × ○ △(スライドで切換え) FSKAREN × ○ × ATOK ○ × ○
テンキーによるトグル入力処理は、サポートソフトを何も入れない単体の状態だと
Wnn と FSKAREN のみ可能です。
ただし IME 自体が自前でテンキーのトグル処理を行っているので、それぞれ
持っている機能や細かい操作性が異なります。このあたりは好みの問題も出てくる
でしょう。2タッチ/ポケベル入力はそのままでは出来ません。
テンキーの文字入力処理に対応すると数字キーを乗っ取ってしまうために QWERTY
キーボードとの同居が出来なくなります。外付けキーボードを使った場合などに
問題が生じます。
上の表でも、テンキー入力と外付けキーボード対応はほぼ排他です。
唯一 FSKAREN のみ、テンキーのスライドに応じてモードを切換えてくれるので、
一応両方使うことが出来ます。
テンキー専用機種とそうでない機種との違いは、FSKAREN 自体のバイナリを
個別に分けることで対応しているようです。
●外付けキーボードとの相性で問題が生じる原因
・テンキーによる文字入力に対応していると、数字キーが乗っ取られてしまう
IME 側でテンキー入力処理を一時的に解除する機能が必要
・変換操作がスペースや変換キーでできない(カーソルキーのみなど)
操作キーをカスタマイズできる機能が必要
または外付けキーボードを考慮したキーバインドをあらかじめ行っておく
・変換や文字入力モードを切り替えできない
テンキーに特化した IME だと、漢字、全/半、ひらカタキーなどで文字種を
切換えられないものがある。
●ctrlswapmini との相性で問題が生じる原因
・キーストロークだけで文字種を変更できないものがある
そのため IME 制御を行って、IME の on/off だけで英数とかな入力を
切換えなければならない。
・変換バッファの確定だけ行って改行しないキー操作が必要
IME 制御を行う場合、未確定バッファを捨てないで済むために必要。
IME 制御をしなくても良いなら無くても何とかなる。
・一時かなモードの使用
ローマ字入力モードでありながら、かな入力のシミュレートが出来る
特殊なキーシーケンス。英語キーボードと見なす端末だとそもそも
かな入力自体ができないようです。
プログラム側から見ると、MS-IME + 日本語キーボードとみなす場合が一番問題が
少ないです。次はおそらく ATOK だと思いますが、単独でテンキー入力出来ないし
まだほとんど調べていないため、まだ何ともいえません。
関連エントリ
・WindowsMobile IME FSKAREN / ATOK
・EMONSTER lite S12HT IME FSKAREN