●サイズ
箱から出した印象は、厚みがあって思ったより大きいかなというもの。
比較写真は下記の通りです。
今まで使ってた PC がかなり小さいため比較すると大きく見えます。
一般的には 10.1インチワイド液晶のネットブックスタイルで、小型なノート PC の
範疇のはずです。
↑左上が SHARP メビウス PC-NJ70A (10.1インチ)
右上が ASUS EeePC 901-X (8.9インチ)
左下は SONY VAIO type P (8インチ)
画面を開いたところ。画面が 4つあるように見える。
↑左上が SHARP メビウス PC-NJ70A (Windows Vista)
右上が ASUS EeePC 901-X (Ubuntu 9.04)
右下は SONY VAIO type P (Windows7 RC x86)
EeePC 901 の前に使っていたのは EeePC 初代 4G-X (701)、さらに LOOX U50、
Let’s Note R40 など歴代使ってきたノートはどれも光学ドライブのない小さい
ものばかりでした。
やはり SHARP の新型に期待したいのは、本当は MURAMASA とか ALL IN NOTE
のような鋭い機種。
今回のメビウスは液晶センサータッチパッドを搭載したがために、敢えてそれ以外は
無難な普通のスペックにまとめているように見えます。
●スペック
PC-NJ70A のスペックは構成は一般的な Atom ノート PC と同じです。
Atom N270 + 945GSE の組み合わせは ASUS EeePC 901 でもおなじみものもの。
それ以外の特徴や構成も良く似ています。
例えば外部端子は VGA + USB2.0 x3 + メモリカードスロット x1。
内蔵機能も 無線LAN、Bluetooth、Webカメラ、RAM 1G/MAX 2G、ステレオスピーカー
と EeePC 901 をお手本にしたかのような構成です。
相違点は下記の通り
EeePC 901-X PC-NJ70A 無線LAN 802.11b/g/n 802.11b/g SSD/HDD SSD 4G+8G HDD 160G Bluetooth 2.0+EDR 2.1+EDR MemoryCard SDHC SDHC/MS/xD LCD 8.9inch 10.1inch OS XP Home Vista Home Basic
無線 LAN に 11n が無いのは残念ですが、省略せずに Bluetooth が乗ってるのは
好印象です。HDD 搭載で容量に余裕があるため、かなり普通に使える PC のスペック
になっています。その代わり SSD の身軽さは無いし、設定の手間もいらないので
ぎりぎりを追求するマニアには物足りないかもしれません。
●初期起動とリカバリディスク
電源投入後の初期起動は結構待たされました。
Windows は固まったかな、と思ったらとりあえず待つのが正解。
HDD 内蔵の ノート PC は 一年半ぶりです。
起動時にきかれる Windowsセットアップの
「Windowsを自動的に保護するよう設定してください。」
の質問は、とりあえず「推奨設定を使用します。」を選んでおきます。
この設定はあとで変更します。
無線LAN はデフォルトで off だったので、ネットワークがない状態で起動しました。
起動後最初にやるのはリカバリディスクの作成です。
(1) USB で外付けの DVD ドライブを接続する
(2) スタートメニューから「プロダクトリカバリDVD作成」を選ぶ
(3) DVD-R が 4枚必要
外付けドライブは、あまりきちんとしたものでなくても大丈夫です。
いつも余っているデスクトップ用のベアドライブ+USB SATA/IDE 変換アダプタを使っています。
type P もこの構成でリカバリディスクを作りました。
ところが途中 2枚目で書き込みエラー。
2枚目なのにエラー後「1番目のディスクを閉じています」のまま戻ってきません。
仕方ないので強制停止して再起動してやり直しです。
リカバリディスクの作成メニューは飛ばせないため 1枚目から作り直し。
4枚目でエラーにならず良かった。
●WindowsVista と Aero
初期状態で Aero が有効になっていました。やはり GMA950 の方が余裕あります。
WindowsVista Home Basic なので半透明にはなりませんが、ウィンドウ自体は
ハードウエアで描画されています。
VAIO type P のような初期状態の描画の重さはないです。
●少し軽くする
Windows Vista は画面が出ても読み込みが完全に終わっていないので、裏でディスク
アクセスが続いています。
起動直後はレスポンスが悪く感じます。
しばらくはそのまま落ち着くまで待っていた方が良いです。
特に下の画面に絵が出るまでは。
あとサイドバーがジェットはすぐに閉じて再び起動しない設定に。
●ネットワークと自動更新と Vista SP2
[Fn] + [F1] で無線 LAN が有効になります。
タスクバーの接続から列挙されたものを選ぶとうまくつながらなかったので、
ネットワークと共有センター → 接続またはネットワークのセットアップ
→ ワイヤレスネットワークに手動で接続します → 手動設定
でつながりました。
ネットがつながったらスタートメニューから Windows Update を選んで自動更新します。
更新プログラムの確認→更新プログラムのインストール
を数回繰り返すと最終的に Vista SP2 も入ります。
一回では出てこないので何度か更新を繰り返す必要あり。
●自動更新の設定変更
スタートメニュー → Windows Update を開く
サイドバーから「設定の変更」
”更新プログラムを確認するが、ダウンロードとインストールを行うかどうかは選択する”
に変更します。
持ち歩くノートの場合、出先で細い回線やパケット課金なのに巨大なアップデートを
ダウンロードされたら困るため。
●軽くする
重く感じる原因の一つがプリインストールされたソフト群です。
VAIO type P ほどではないですが、メビウスもまた IE に多数のツールバーが
組み込まれておりブラウザの起動で待たされます。
不要なツールバーをアンインストールするか、Firefox や Chrome といった他の
ブラウザを併用した方が良さそうです。
以前 PC が重いから見てくれといわれて見に行ったマシンは、IE に 10数個の
ツールバーが場所を取り合っていました。
Netbook はスペックが低く安価な割に、予想よりも快適で使える PC だったので
人気を博しました。その原因の一つにはプリインストールソフトが一切無かったことが
あげられるのではないかと思います。
割り切ったスペックのために最小限にとどめたことがかえって功を奏したわけです。
●Vista の設定
もともと EeePC 901 にも Vista を入れて使っていた くらいなので
使いやすさやパフォーマンスに特に不満はないです。
いつも使ってる設定を書いてみます。あくまで個人の好みで。
ツールバーの上で右ボタンメニューからプロパティを開く
「タスク バー」のタブ
→ 「タスクバーを他のウィンドウの手前に表示する」のチェックを外す
画面の縦を少しでも広く使うため
→「クイック起動を表示する」のチェックを外す(お好みで)
「[スタート]メニュー」のタブ
→ 「最近開いたファイルの一覧を保管し表示する」のチェックを外す
→右上の「カスタマイズ」
→ [お気に入りメニュー] チェックを外す
→ ゲーム>この項目を表示しない
→ コントロールパネル>メニューとして表示する
→ コンピュータ>メニューとして表示する
→ ドキュメント>メニューとして表示する
→ ピクチャ>表示しない
→ プログラムを検索する>チェック外す
→ ミュージック>表示しない
→ 規定のプログラム>チェック外す
→ 検索ファイル>ファイルを検索しない
→ 個人用フォルダ>メニューとして表示する
→ 大きいアイコンを使用する>チェック外す
→ 通信内容を検索する>チェック外す
→電子メールリンク>チェック外す
スタートメニュー → コンピューター → サブメニュー
上の設定をしておくとドライブのサブメニューが表示されるので、
C: ドライブをスタートメニューにドラッグ。C:\ をすぐ開けるように。
コントロールパネル → フォルダオプション
「表示」のタブ
→ タイトルバーにファイルのパス名を表示する>チェック入れる
→ ファイルとフォルダの表示
→ すべてのファイルとフォルダを表示する
→ 登録されている拡張子は表示しない>チェック外す
“タイトルバーにファイルのパス名を表示する” のオプションは「クラシックのみ」
と書かれていますが、Aero でもタスクバー上にマウスカーソルを乗せたときに違いが出ます。
Explorer の「お気に入りリンク」にゴミ箱を入れておく。
「ドキュメント」フォルダの中に “!App” というフォルダを作っておく
よく使うアプリのショートカットをこの中に入れておくと、
スタートメニュー → ドキュメント → !App と直接開ける。
レジストリ書き換えで [ESC] [半角/全角]キー、[CapsLock] [Ctrl]キーを入れ替え
メビウスはキー配列が素直なのでデスクトップで使ってる設定と同じものが
使えました。(EeePC の場合)
不要なアプリケーションとウィンドウズコンポーネントを削除
使わないサービスの停止
コントロールパネル → 電源オプション
電源プランが高パフォーマンスになっているのでバランスに
→ 詳細な電源設定の変更 → 電源オプション
→ 電源ボタンと LID
LID クローズの操作が「何もしない」になっているので「スリープ状態」に変更
●マニュアル
メビウス PC-NJ70A のマニュアルはオンラインで読めるようになっています。
スタートメニュー → メビウス電子マニュアル
●メモリ増設
メビウス PC-NJ70A は最大 2GB に RAM 増設できます。
比較的大きめのボディは余裕があるのか、メモリスロットは 2本あります。
EeePC 701/901 は 1本だったので、増設時は元の RAM を取り外す必要がありました。
増設時に元のメモリが無駄にならないのは良いですね。
ちょうど EeePC から取り外したメモリが余っているので RAM 増設していみます。
マニュアルの説明はここ。
スタートメニュー → メビウス電子マニュアル → 活用マニュアル
EeePC 901 から外したメモリは 1GB なので、うまい具合に 2GB に増設できます。
AC アダプタもバッテリーも外してから裏のふたを開ける
ネジを外すだけで容易にアクセスできますがネジは堅めです。頭をなめやすいので、
一致したサイズのドライバで本体に強く押しつけるように回します。
取り付けてから気がつきましたが、EeePC 901 についてた 1GB のメモリは
PC2-3200 / DDR2-400。
これだと遅くなってしまうので、EeePC 4G-X (701) に内蔵されていた 512MB の
メモリ PC2-5300 / DDR2-667 に入れ直しました。
Total 1.5GB 認識しています。RAMDISK も使わないし当分は十分だと思います。
関連エントリ
・メビウス PC-NJ70A 液晶センサータッチパッド
・メビウス PC-NJ70A 画面解像度とタッチ
・EeePC 901 に Windows Vista その3