ATI Stream SDK v2.0 beta4 がリリースされ、OpenCL も GPU で動作するようになりました。
・ATI Stream Software Development Kit (SDK) v2.0 Beta Program
以前 こちら で書いたとおり、これまでは OpenCL の対象デバイスは CPU のみ列挙され、
GPU が使われることはありませんでした。
今回のアップデートでは GPU に対応しており、やっと本来の姿になったといえます。
サポート対象は基本的に Radeon 4000/5000 シリーズ。
Windows7 にもインストールできます。
OpenCL はすでに MacOSX や GeForce で動いており、GPU 対応もあまり目新しいものでは
無いかもしれません。でも HD 5000 があれば Direct3D 11, Compute Shader 5.0,
OpenCL 1.0 と新しい API を全部試すことが出来るので、ボードの抜き差し回数が減りそうです。
唯一 OpenGL 3.2 対応はまだのようです。
OpenCL 対応 ATI Stream SDK を使うにはドライバのアップデートも必要です。
RADEON HD 5870/5850 のドライバは 8.66 から 8.67 に更新されました。
下記は 以前 と同じプログラムで表示したもの。
DEVICE の列挙は 2つあり、上は CPU です。下が RADEON HD 5850 です。
COMPUTE UNIT が 18 個とありますが、5870 ではここが 20 でした。
CL_PLATFORM_PROFILE = FULL_PROFILE CL_PLATFORM_VERSION = OpenCL 1.0 ATI-Stream-v2.0-beta4 CL_PLATFORM_NAME = ATI Stream CL_PLATFORM_VENDOR = Advanced Micro Devices, Inc. CL_PLATFORM_EXTENSIONS = // Core i7 920 CL_DEVICE_TYPE = 2 // CL_DEVICE_TYPE_CPU CL_DEVICE_VENDOR_ID = 4098 CL_DEVICE_MAX_COMPUTE_UNITS = 8 CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_DIMENSIONS = 3 CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_SIZES = 1024 1024 1024 CL_DEVICE_MAX_WORK_GROUP_SIZE = 1024 CL_DEVICE_EXECUTION_CAPABILITIES = 1 // RADEON HD 5850 CL_DEVICE_TYPE = 4 // CL_DEVICE_TYPE_GPU CL_DEVICE_VENDOR_ID = 4098 CL_DEVICE_MAX_COMPUTE_UNITS = 18 // 5870 では 20 CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_DIMENSIONS = 3 CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_SIZES = 256 256 256 CL_DEVICE_MAX_WORK_GROUP_SIZE = 256 CL_DEVICE_EXECUTION_CAPABILITIES = 1
関連エントリ
・ATI Stream SDK v2.0 beta4 OpenCL
・DirectX 11 / Direct3D 11 と RADEON HD 5870 の caps
・OpenCL の vector 型
・ATI Stream SDK 2.0 beta と OpenCL