先日 EMONSTER lite S12HT を購入しました。
EMOBILE の WindowsMobile 端末です。
無線LAN 無し、QWERTY キーボード無し、GPS 無し、加速センサー無し
その代わり小さく薄く、比較的入手しやすい価格帯です。
スライドテンキー付き。画面タッチによる操作 TouchFLO も可能。
●キーコード
テンキーのコードは WindowsMobile の winuserm.h に定義されている値で、
いわば標準。キーに対して 1つのコードが割り当てられています。
0~9 VK_T0~VK_T9 '0'~'9' * VK_TSTAR VK_F8 # VK_TPOUND VK_F9 通話 VK_TTALK VK_F3 終話 VK_TEND VK_F4
決して ZERO3 es 系のような、トグル入力を無理矢理再現したり、入力モード
によって異なるコード列が送られてきたりする複雑なものではありません。
テンキー入力の状態と入力文字の制御は、IME など別のところが受け持っているようです。
●IME
IME は Advanced Wnn で予測変換付き。
設定画面は次の操作で出てきます。
設定→個人用→入力→入力方法
入力方法を「ひらがな/カタカナ」か「ローマ字/かな」に切り替えてから [オプション]
または [*] キーの長押しから「オプション」を選択
単語登録や予測入力を無効にすることが出来ます。
●テンキートグル入力
テンキーの操作は カーソルキー と 決定キー の他、
[1]~[9],[0],[*],[#],[C] だけで行います。
キーが少ないため [*] [#] はいくつかの機能を兼用しています。
確定済み状態
[*] 文字種切り替え
[#] 記号入力 (一覧表示)
入力候補がある状態
[*] 濁点・半濁点
[#] 逆トグル
長押し
[0]~[9] 数字入力
[*] メニュー表示
[#] マナーモード切り替え
よって数字入力モード [12] でも ‘*’ や ‘#’ の直接入力は出来ません。
自動送りは無さそうです。
変換は「↑」
トグル入力時のカーソル位置は文字の右側につくタイプですが、
→ キー補正が無いようです。
同じ文字の入力を繰り返すとき区切りとして間に [→] キーを入れますが、
このときカーソを右に移動するキーコードも発行されます。
通常の文字入力では、常に IME 変換バッファの末尾にカーソルがあるため
カーソルの右移動も無視されるため問題となりません。
また英字入力時も必ず 1文字だけの IME バッファが活用されるので、
カーソル移動が無視されるため問題になりません。
唯一問題となるのは、日本語入力時にカーソル位置を左に動かして
文字の挿入状態で同じキーの文字を複数連続で打ちたい場合です。
ちなみに一般的な携帯ではカーソルが文字の左側に付くので、→ でカーソルを
送ると確定になります。
改行の単独入力は出来ないようです。
●タッチ入力
タッチパネルの反応は鈍め。
TouchFLO があるため指での操作に合わせて調整されているのか、
または付属の保護シートが堅いせいかもしれません。
● Bluetooth キーボード
USB Host は無いですが、Bluetooth によるキーボード接続は可能です。
RBK-2000BT2 で試してみました。
IME が On の場合、ローマ字入力を取りこぼしてまともに日本語入力出来ません。
たとえば素早く [k][a] と入力しても ‘k’ が落ちて「あ」が入ります。
ゆっくり1文字単位で [k]、[a] を入力するとやっと「か」が入ります。
IME の文字バッファが 1文字分しかない状態に似ています。
さらに RBK-2000BT2 の数字キー [1]~[9],[0] でもトグル入力になってしまい
直接数値入力が出来ませんでした。
IME を off にすると、上記のような取りこぼしもなくキータイプに合わせて
快適に英数字入力できるようになります。
ちなみに配列は英語キーボードなので、RBK-2000BT2 ではキー刻印通りに入力出来ます。
やはり IME レベルでテンキーのトグル入力処理が行われているようです。
そしてこの IME (Advanced Wnn) はテンキー入力専用に作られているらしく、
直接のキーボード入力には向いていません。
強制的に MS-IME に切り替える方法があれば解決するかもしれません。
MS-IME らしきファイルやレジストリは存在していました。